キャサリン妃以外にも「画像加工」をしていた英ロイヤルが続々と浮上…報道各社が過去写真を調査か
キャサリン皇太子妃はイギリスの母の日だった3月10日(現地時間)、3人のわが子とうつる写真を公開した。だが、この写真は「過度に加工されている」として、写真エージェンシーや通信社による配信が停止された。 【写真】腹部手術や加工批判で激やせ…?と心配の声も…。パパラッチがとらえた、キャサリン妃が「食料品店」に向かう姿 さらに、キャサリン妃が写真の加工を認めて謝罪するとすぐに、『CNN』をはじめとする報道各社が、ケンジントン宮殿が過去に公開したすべての写真について「加工された部分がないか調査を行う」考えを明らかにした。 ただ、写真を加工して公表したことがあるロイヤルが他にはいなかったのかといえば、決してそのようなことはない。実際のところ、画像に手を加えて公開することは、国王ヘンリー8世の時代から行われていたことがわかっている。 歴史家のフランシス・ヤング博士は、キャサリン妃の写真の配信が停止されると「速報」として、国王ヘンリー8世とその3番目の妻、夫妻の息子が描かれた「The Family of Henry VIII(ヘンリー8世の家族、1545年ごろ制作)」の画像の一部を、次のコメントとともにXに投稿した。 「速報:加工された画像の可能性があるとして、美術館がヘンリー8世と妻のジェーン・シーモア、エドワード6世を描いたこの作品の展示を拒否」
ヤング博士がジョークを込めて記したとおり、この肖像画は明らかに、「操作」されたもの。ジェーン・シーモアはエドワード6世を出産した2週間後に死去しており、息子がこの年齢になったときに、一緒にポーズを取るこができたはずはない。 また、王室所有の美術品などを管理するロイヤル・コレクション・トラスト(RTC)によると、作者不明のこの作品に描かれたロイヤルたちの顔は、ハンス・ホルバインがホワイトホール宮殿に描いた壁画からコピーされたものと考えられている(この手法は、16世紀から取り入れられていたという)。
ヘンリー8世の脚はかなり長い・・?
さらに、アート関連のニュースを配信する『アートネット(artnet)』には、「ロイヤルたちの肖像画は、昔から修正して描かれている」と指摘する記事が掲載されている。著者のリチャード・ウィディントン氏によると、ホルバインは肖像のヘンリー8世の脚を実際よりも長く描いており(現在残されている国王の鎧をみると、描かれた肖像画の脚の長さよりもはるかに短かったことが分かる)、また外見もかなり若く描いている。 ヘンリー8世は1536年に馬上槍試合のジョスト(一騎打ち)で負ったけがの影響により、肖像画が完成したときには描かれているような姿ではなくなっていたという。