キャンピングカーブームはまったく衰えず! いま注目は小型トラック&軽トラベース!!
トラックベースのキャンピングカーに熱視線
トラックといえば、多くの荷物を乗せて運ぶ貨物車のこと。おもに事業に使用されるクルマだから、あまり人が乗って楽しむという印象はない。これに対して、キャンピングカーはレジャーに使用するクルマだから、仲間や家族と趣味を満喫するためのものだ。トラックとは対極を成す車両だといえよう。 【写真】全キャンパーの憧れ! 唯一無二のコンテナ「エアストリーム」とは ところが、キャンピングカーの運転席をよく見ると、見覚えのあるキャビンに出会うことがある。トヨタのダイナやいすゞのエルフなど、おもに小型トラックによく似ている車両が多いのだ。 いうまでもないが、キャンピングカーは何らかのベース車を基に、改造・架装などをして製作されている。すなわち、もとになったクルマがあるということだ。1BOX系車両が目立つが、バスベースのものも少なくない。そのようななかで、ファミリー向けとして高い人気を誇るのが、トラックベースのキャンピングカーなのだ。 コロナ禍によるソーシャルディスタンスの影響を受け、ブームに火がついたキャンピングカー。その人気はすさまじく、2024年7月20日、21日の2日間にわたり、東京ビッグサイトで「東京キャンピングカーショー2024」が開催され、1万7000人を超える来場者で賑わった。 展示車両には豪華なものも多かったが、来場者の注目を集めていたのは、小型トラックがベースのキャブコンバージョンだ。見覚えのある小型トラックのフェイスをもつクルマが、さまざまなブースで多数展示されていた。
小型トラックにシェルを搭載したキャンピングカーが人気
1BOXやバスがベースのキャンピングカーは、基本的に従来の車体を生かした状態にして(車体を切断、改造する場合もある)、おもに屋根や内部を改造したものが多い。これに対してトラックベースの場合、ベース車はキャビンとシャシーだけの状態(シャシーなどを改造するパターンもある)で、シェル(居住部分)を架装するという構造になる。 そのため、内装、設備などのバリエーションが広いという特徴をもっており、それがファミリー層に人気がある理由なのだ。 このベースになるトラックのなかには、キャンピンクカーの架装専用に開発された車両がある。それが、トヨタ・カムロードやいすゞビーカムである。これらはそれぞれダイナ、エルフをベースに、重量のあるシェルを載せてストレスなく運行できるように、走行性能や出力を向上させたものだ。専用車両だけに、これらをベースに製作されたキャンピングカーは、高いシェアをもっているとされる。 また、最近では「日本一周系ユーチューバー」などが愛用する、軽トラックにシェルを搭載するタイプのキャンピングカーが注目されている。これは、架装や改造を行う従来のキャンピングカーとは違い、別途作製したシェルを「積載物」として軽トラックの荷台に積むタイプだ。 大きさや重量などに「積載物」として制限は受けるものの、基本的には車両を改造することはなく、それに伴う申請、届け出の必要もない。費用も比較的少なく抑えられるので、ふたり旅やソロキャンプには最適かもしれない。 同様に、話題を集めているのがキャンピングトレーラーだ。なかでも、車両総重量750kgを切るタイプは、牽引免許がいらないのでビギナーでも扱いやすい。牽引車両に牽引装置を装着する必要はあるものの、キャンプに行かないときはいつもどおりにクルマを使えるというメリットをもつ。 このように、キャンピングカーはかなり身近なものになりつつある。キャンプブームとともに、キャンピングカー市場もますます拡大が望めそうだ。
トラック魂編集部