「洪水で警察署が浸水」を想定、高台の大学へ機能を移転 京都・福知山市で訓練
災害によって庁舎が被害を受けた時に備え、京都府警福知山署はこのほど、機能の一部を福知山市西小谷ケ丘の高台にある福知山公立大学へ移転する訓練に取り組んだ。各部署から約20人の署員が参加し、機材や書類の持ち出し、対応窓口の設置といった手順を確認した。 東堀にある同署は、洪水浸水想定区域に入っている。警察機能の維持を目的に、2017年に大学と災害時に施設の一部を代替使用する協定を結び、毎年訓練をしている。 今回は大雨特別警報が発令され、由良川と土師川が氾濫する恐れがあるとの想定で訓練。奥雲渉署長が移転判断をするところから始まり、大型輸送車で大学に移動したあと、重要書類や通信機材、貴重品などをまとめた段ボール箱を4号館4階の会議室に運び込んだ。 課ごとに机や椅子を配置し、階段を上がってすぐの広間に、行方不明者や落とし物の届け出などの窓口を設置。無線がつながるかのテストを行うなどした。このほか、同署で停電時の復旧対応訓練などをした。 奥雲署長は「施設を使わせてもらえるのはすごくありがたい。福知山署が浸水することは今後あり得る話で、有事の際に即座に対応できるように訓練を重ねていきたい」と話していた。