松葉杖生活を経て復活を目指すオペルカが準々決勝でジョコビッチを倒す番狂わせ「もう一度チャンスがくることを願っていた」 [ブリスベン国際/テニス]
松葉杖生活を経て復活を目指すオペルカが準々決勝でジョコビッチを倒す番狂わせ「もう一度チャンスがくることを願っていた」 [ブリスベン国際/テニス]
2025年ATPツアー開幕戦のひとつとなる「ブリスベン国際」(ATP250/オーストラリア・クイーンズランド州ブリスベン/12月30日~1月5日/賞金総額76万6290ドル/ハードコート)の男子シングルス準々決勝で、ライリー・オペルカ(アメリカ)が第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)を7-6(6) 6-3で倒す番狂わせを演じた。 ~ブリスベン国際の準々決勝でトップシードを倒す番狂わせを演じたオペルカ選手~ 試合を通して16本のサービスゲームを決めたオペルカはタイブレークの末に第1セットを先取し、第2セット2-1から5度目のチャンスで初のブレークに成功すると最初のサービング・フォー・ザ・マッチをラブゲームでキープして1時間40分で勝利を決めた。 レシーブゲームで苦戦したジョコビッチは第2セット第3ゲームで一度だけチャンスを作ったがものにすることができず、直後にサービスダウンを喫してしまった。 「(サービスを)自分の打点で打つことだけに集中していた。いい打点で打てば相手が返すのは難しくなるけど、それができるとしたら彼(ジョコビッチ)だけだ。もしそうなっていても、僕は準備ができていた」とオペルカは試合後にコメントした。 「彼はテニス史上最高の選手だ。それだけに相手は失うものがないからのびのびとプレーし、リスクを冒してくるから彼の立場は難しんだ。もしこちらが通常か少し調子がいい程度なら、当然のように彼が勝つだろうね」 股関節と手首の手術を経て再浮上を目指している元世界ランク17位のオペルカはまだ293位に留まっており、今大会にはプロテクト・ランキング(ケガなどで長期休養を余儀なくされた選手への救済措置)で出場している。 「大変だったよ。多くの疑念があった。テイラー・フリッツ(アメリカ)、トミー・ポール(アメリカ)、フランシス・ティアフォー(アメリカ)、ベン・シェルトン(アメリカ)たちの活躍をテレビで観るのが楽しくてやる気が出たよ」とオペルカは厳しい時期を振り返った。 「松葉杖をついていたときも諦めず、今夜のようにもう一度チャンスがくることを願っていた」 オペルカは次のラウンドで、19歳のヤクブ・メンシク(チェコ)を7-5 7-6(5)で破って勝ち上がった21歳のジョバンニ・エムペシ ペリカール(フランス)と対戦する。 もうひとつの準決勝は、グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)とイリ・ラフェチュカ(チェコ)の顔合わせとなった。ラフェチュカがニコラス・ジャリー(チリ)を6-4 6-4で下し、ディフェンディング・チャンピオンで第2シードのディミトロフは6-1 2-1とリードした時点で第8シードのジョーダン・トンプソン(オーストラリア)が足のケガを理由に棄権したため勝利が決まった。
テニスマガジン編集部