着工31年、国道226号「笠沙道路」が開通 防災や物流促進に期待 南さつま
鹿児島県が建設を進めていた南さつま市の国道226号「笠沙道路」が16日開通した。県や市関係者、住民らが開通式に参加し、災害時の集落孤立などを防ぐとともに物流促進を図る幹線道路の完成を祝った。 【写真】着工31年、国道226号「笠沙道路」が開通 防災や物流促進に期待 南さつま
笠沙道路は、同市笠沙町片浦の大当から野間池地区を結ぶ5.4キロ、幅員6.5メートルの片側1車線。旧道は海と山に挟まれた険しい地形にあった。1993年度に着工し4.2キロは開通。新たに野間岬海道大橋(179メートル)などを整備した。総事業費約125億円。 式典では、笠沙小学校児童による和太鼓演奏やテープカット、家族3世代による渡り初めなどがあり、本坊輝雄市長ら約140人が参列。県南薩地域振興局の竹内文紀局長は「住民の安心安全や利便性向上、観光振興が一層図れると期待している」とあいさつした。 笠沙地区振興協議会長の漁業宮内叶さん(77)は「30年待ちわびた道路。能登半島地震はひとごとではなくようやく安心できる。水産物などの物流が活発になれば漁村も活気づく」と喜んだ。
南日本新聞 | 鹿児島
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