鳥取・岡野雅行GM、浦和との対戦心待ち…アウェー席即完売などJ3クラブに貴重な経験「メリットしかない」
J3鳥取の岡野雅行GMが18日にオンライン取材に応じ、24日にホームで行われるルヴァン杯1次ラウンド浦和戦(Axisバードスタジアム)に向けた思いを語った。 J3クラブがJ1ビッグクラブと公式戦で対戦できる機会は天皇杯しかなかった。かつて浦和でプレーした岡野氏は「私もGMになって浦和とはトレーニングゲームでも(いいから)やりたいなと思っていた。まさか公式戦で浦和と対戦できると思っていませんでした。JリーグがJ3を参戦させてくれたので、こういうゲームが現実になった。本当に感謝しています」と意気込んだ。 浦和が鳥取でアウェー試合をすることが決定しチケットが発売されると、アウェー席は即完売。さらに羽田と鳥取を結ぶ航空便は、24日の試合に間に合う複数の便が大型機に変更され、近郊のホテルは満室と“レッズ効果”で街も潤ういい循環が生まれている。 岡野GMは「浦和レッズのサポーターは数も多く、日本一のサポーター、世界でも通用するようなサポーター。僕も選手の時に涙出るぐらいすごかった。それは体感してほしい」とスタジアムが非日常の空間になると予想する。 だだ「公式戦なのでジャイアントキリングというか、勝ちたいな、というのもあります。選手たちは本当に向かっていってほしい。自分たちでもできる、やっぱりすごいんだ、というのを体感するのは、やっぱりチャレンジしないと分からない。逃げるんじゃなくて、向かっていってほしい」と強調。クラブ、チームとして大きな挑戦となる試合になりそうだ。 ルヴァン杯の対戦の仕組みが今季から変更され、J1からJ3まで参戦することとなった。天皇杯でも対戦する可能性があったが、地域のサッカー協会が中心で試合が行われる天皇杯と違い、今回は下位のクラブのホームで主催試合が行われる。試合運営などもクラブが自ら行う。小さなクラブにとっては、貴重な入場料収入も生まれる。 岡野GMは「本当に申し訳ないですけど、メリットしかありません。最初は駒場か埼玉(スタジアム)でやるのかな思っていた。まさかうちのホームでやると知って。こんなに素晴らしいことはないなと思いました。Jリーグが、アウェーでやらないと意味がないというルールにしてくれたとのは、経営的に言ってしまうと本当にありがたい。水曜日のナイターですよ。浦和の席が全部一瞬で売れて、すごいなと」とビジネス面での効果も実感している。 そして「親善試合ではなく、浦和は負けられない試合だと思うんですよ。こんなにありがたいことはないですし、鳥取の方もすごい喜んでます。来ていただくっていうことがすごいことですし、なかなかこういう機会はないので、我々としたら本当にすごいいい試合で盛り上がってくれたら、やっぱりサッカーって面白いんだなってまた伝わると思います」と、24日に迫った対戦を心待ちにしていた。 なお試合のチケットは18日時点で浦和側は売り切れたものの、鳥取側などまだ発売中の座席もある。夢の全席完売に向けて、クラブもラストスパートに入る。
報知新聞社