春先によくある不調、かゆみ、ほてり、頭痛に効く食材は?おすすめの調理法も【おいしい漢方】
山菜は天ぷらでなくおひたしで
おすすめの山菜は、春が旬のせり、ふきのとう、たらの芽などです。せりは根っこまできれいに洗って、さっとゆでたおひたしがおいしいですよ。 山菜は天ぷらがおいしいですが、清熱作用を期待するならおすすめできません。油で揚げると熱が加わり、清熱の効果が失われてしまいます。おひたしで春の苦味を口いっぱいに味わえば、こもった熱が解消されますよ。
チョコレートとの付き合い方
2月14日はバレンタインデー。何かと悪者にされがちなチョコレートですが、カカオには情緒安定、記憶力向上、利尿作用、整腸作用、エイジングケアなど良い効能がたくさん。食欲不振、ストレス解消や、鬱症状の改善にもよいとされます。 ただし、市販のチョコレートには砂糖や油、乳製品や添加物がたっぷりなので要注意。チョコレート好きの人がチョコをしばらく控えると、肌荒れやアレルギー症状が改善することもあります。 我慢がストレスになりそうな方は、他の甘味(自然な甘味のいもやかぼちゃ、それでも我慢できなければ和菓子)に置き換えたり、高級チョコレートをたまのご褒美にする方法を試してみてください。高級チョコレートはカカオたっぷりで余計な添加物が少なく、少量で満足感を得られ、心も満たされますよ。
そろそろ花粉が飛んでくる
毎年の花粉症がつらい人は、「甘いもの、油っこいもの、アルコール」を極力控えてくださいね。この3つは症状を悪化させます。 そして早く寝ること。疲れているとバリア機能が弱くなり、外からの刺激に反応しやすくなってしまうのです。いも類・豆類・お米・きのこ類などの気を補う「補気(ほき)」食材は、バリア機能を高めるのに効果的です。 本格的な到来の前から、花粉対策をするのが大切です。
久保奈穂実(くぼ・なおみ)/なおみん
国際中医薬膳管理師。漢方アドバイザー。成城漢方たまりで年間約2000人の漢方相談・薬膳講師を行う。女子美術大学造形科卒業。芸能・音楽活動を行い、ハードな生活で身体のバランスを崩す。漢方薬に助けられた経験から興味を持ち、イスクラ中医薬研修塾にて中医学を学ぶ。SNSにて発信するやさしい養生知識や、カンタン薬膳レシピが大人気。総フォロワー約9万人(2023年4月現在)。 イラスト/ニシイズミユカ