岡山・笠岡沖沈没の漁業取締船 9日引き揚げ 水産庁、地元説明会で日程示す
5月に岡山県笠岡市沖で水産庁の漁業取締船「白鷺(しらさぎ)」(149トン)が座礁、沈没し燃料の軽油が流出した事故で、同庁は7日、船体の引き揚げを9日に実施すると発表した。 市内で開いた地元説明会で示した。水深約19メートルの海底に沈んだ船体のワイヤ取り付けや亀裂をふさぐ対策は既に完了しており、当日は午前9時ごろから委託業者がクレーンで引き揚げ作業を行う。午前中には船体全体が海上に現れる見通しで、その後、船内の排水作業などを進める。10日、保管場所へえい航する予定。場所は非公表。 説明会終了後、報道陣の取材に応じた同庁の藤田仁司次長は「安全かつ円滑な作業に努めたい。油流出などで影響を受けた方々とは個別に話を進めていく」とした。 事故は5月21日午前9時40分ごろ、梶子島北側付近で発生。乗組員14人は全員救助され、けが人はなかった。違法操業の取り締まりのため尾道港(広島県尾道市)から淡路島・洲本港(兵庫県洲本市)へ向かう途中だった。