鋭い嗅覚 捜査に協力 茨城・水戸で嘱託警察犬審査会
鋭い嗅覚を生かして、事件の犯人や行方不明者の捜索に協力する茨城県警の嘱託警察犬審査会が同県水戸市中河内町の那珂川河川敷で開かれた。シェパードやトイプードルなど約40頭の犬と指導士21人が参加し、足跡の追跡やにおいを嗅ぎ分ける審査で訓練の成果を披露した。 審査は1日に行われ、犯人と見立てた足跡のにおいをたどったり落とし物を発見したりする「足跡追求」と、五つの布の中から異なるにおいの布を選ぶ「臭気選別」の2部で実施。参加した犬は、においを認識すると体を伏せて指導士に合図を送ったり、布を一つ一つ丁寧に嗅ぎ分けたりするなどしていた。 足跡追求の部に、ブルテリアの「リリー」(8歳、雌)と出場した同県土浦市、指導士、石田翠さん(40)は「全ての物品を見つけコース通りに進めた。訓練が大好きなので、楽しく続けられたらうれしい」と話し、リリーをねぎらった。 県警鑑識課によると、嘱託警察犬は事件の犯人追跡や行方不明者の捜索で活躍し、昨年は122回出動した。大塚賢司課長は「警察犬は靴や枕からにおいをたどって行方不明者を探してくれる。指導士の方も快く引き受けてくださりありがたい」と謝意を示した。 審査を通れば来年1年間、嘱託警察犬として任命される。結果は、年内に指導士に通知される予定。
茨城新聞社