廣瀬選手に市民栄誉賞、市ふるさと大使にも パリ・パラ柔道で「金」【山口】
山口市は、パリ・パラリンピック柔道57㌔級(弱視)で柔道日本女子史上初の金メダルを獲得した山口市小郡出身の廣瀬順子選手(34)に市民栄誉賞を贈呈するとともに市ふるさと大使に任命した。12日に母校の小郡中武道場で交付式があり、伊藤和貴市長や小郡柔道スポーツ少年団の子どもら50人が栄誉をたたえた。 廣瀬選手は、小郡南小、小郡中、西京高を経て花園大(京都)を卒業。現在は、SMBC日興証券に所属。19歳の時に病気の影響で弱視となった。2016年のリオ・パラで銅メダル、21年の東京パラで5位入賞。23年の中国・杭州アジアパラ競技大会で優勝し、日本女子柔道初となる金メダルに輝いた。 式では伊藤市長が「廣瀬選手の勇姿は、市民はもちろん日本国民に勇気と感動を与えた」と祝辞。同賞の賞状と同大使の委嘱状、市特産品のあとう和牛の記念品を贈呈した。続いて同少年団の子どもたちが花束やメッセージを寄せ書きした色紙、同日が誕生日であったことから廣瀬選手の顔があしらわれたケーキを贈った。 廣瀬選手は「多くの人が集まり、地元ならではのすごく温かい式典を開いてもらってうれしい。パリでは勝てるかどうか不安だったが、ピンチのときにも応援してくれる人々のことを思い出して切り抜けることができた。山口からもたくさんの力を頂いた」と喜びを語った。 同賞は、12年に創設され、五輪とパラの金メダル受賞者など市の誇りとなる人物に贈られる。これまで石川佳純さん(卓球)、大野将平さん(柔道)、吉村真晴選手(卓球)が受賞。廣瀬選手の受賞は、16年のパラ・リオ大会での銅メダル獲得以来2度目。同大使は、同賞受賞者に依頼し、任期は5年間。