「ちなみに」を多用する人は要注意…周囲から「いまその話いる?」と思われる人の典型パターン
■ゴールは聞き手に説明の内容を理解してもらうこと ②知識や専門用語を使って尊敬を集めようとする 2つ目は、「ちなみに」「余談ですが」「そういえば」といった言葉を起点に、自分の知識をここぞとばかりに展開してしまうタイプです。 思わず、「いまその話いる?」と突っ込みたくなります。 説明の流れと関係なく、余談や補足のようにして、自分の知識を披露してきます。 似たようなタイプで、簡単な言葉で説明できる話を、あえて難しい言葉を選んで使っている人もいます。 同じ業界内で専門用語を使うならまだしも、別業界の人がいる状況でも使い、挙句の果てには、「あ、ごめん。○○って言われても分からないですよね?」と言っている人を見ると、なんとも残念な気持ちになります。 自分の仕事に誇りを持っている裏返しなのかもしれませんが、説明する上では不要です。 「シンプルな言葉を使うと、レベルが低いと思われるかも……」と不安に思って無理に難しい言葉を使おうとする人がいます。 しかし、説明の目的は、自分の印象を良くすることではありません。 聞き手に説明の内容を理解してもらうことです。 ゴールを見失わないように注意しましょう。 そもそも、難しい言葉や専門知識で印象が良くなると思っていることが間違いです。 むしろイメージダウンにつながると思ったほうがよいでしょう。 ■頑張ったことより、まずは結論・結果を話す ③頑張ったアピールをする 3つ目は仕事の提案や報告をする場面などで、自分の努力を認めてほしいあまり、頑張った話を真っ先に話してしまうタイプです。 聞き手からすると、まずは結論や結果が知りたいのです。 一番知りたい内容を聞くまで、話の内容は頭に入ってきません。 また、結果が出ていないときに限って、そのプロセスの努力だけでも評価してほしいと熱弁をふるう人もいるのですが、聞いているほうは冷めるだけです。 あくまで、頑張ったかどうかの評価は他人がするものと考えて控えましょう。 ここまで読んで、「自分は大丈夫!」と思われたかもしれません。 しかし、かなり多くの人が、気づかないうちにいずれかのタイプの説明をしています。 人はそのくらい自己承認欲求が強い生き物なのです。 ---------- 石田 一洋(いしだ・かずひろ) 関西テレビ放送アナウンサー 広島県出身、2002年早稲田大学商学部卒業。RKB毎日放送を経て2014年から現職プロ野球日本シリーズや、競馬G1、大阪国際女子マラソンなど全国ネットのスポーツ中継のほか、番組MCやリポーター、ニュース、ラジオパーソナリティ、ナレーション、司会と幅広く担当。アナウンスメントやドキュメンタリー制作のコンテスト優勝、受賞歴多数。第10回全国講師オーディションではグランプリを獲得。学校や企業研修では、「伝わる説明の技術」や「人を動かす伝え方」を中心に、「アサーティブコミュニケーション」「獲れる採用説明会の作り方」などを指導している。 ----------
関西テレビ放送アナウンサー 石田 一洋