FA菊池雄星がエンゼルスと3年総額97億で契約合意か MLB公式サイトなど伝える
米大リーグでアストロズからFAとなっていた菊池雄星投手(33)がエンゼルスと3年6300万ドル(約97億7000円)で契約合意したと、米大リーグ公式サイトなどが伝えた。 【写真】エンゼルスと3年契約で合意か、と伝えるMLB公式X 今季までは3年3600万ドル(約55億8000万円)だった。1年あたりでは1200万ドル(約18億6000万円)から2100万ドル(32億6000万円)と、前年比75%増、金額にして900万ドル(約14億円)の増加となった。 菊池は今年7月末、ブルージェイズからアストロズへ移籍した。ブルージェイズでは22試合で4勝9敗、防御率4・75と低迷していたが、移籍を機に成績が一変。アストロズでは10試合で5勝1敗、防御率2・70と活躍した。登板した10試合中9試合でチームが勝利するなど、最大10ゲーム差をひっくり返したチームの4年連続ア・リーグ西地区優勝の原動力となった。 一変した理由は配球の変化だ。移籍前は全1955球中でスライダーは330球で16・9%だった。それがアストロズ移籍後は全968球中で359球で37・1%と2倍以上に増えた。アストロズはデータ分析に定評があり、これまで同一リーグの対戦相手として詳細な分析を行っていた。 今季は2チーム通算で32試合に登板し、9勝10敗、防御率4・05だった。175回2/3で206奪三振。奪三振率は10・55とリーグ7位だった。課題だった与四球率も2・25と、メジャー6年目で最良だった。ア・リーグのサイ・ヤング賞選考では、記者投票で9位タイに入り、メジャー6年目で初めて票を獲得した。 今オフの移籍先については、代理人のスコット・ボラス氏が6日にGM会議の会場で「彼は勝てるチームを望んでいる。既に多くのチームがオファーを出している」と複数球団と交渉していることを明かしていた。 エンゼルスは大谷翔平のドジャース移籍の影響もあり、今季球団史上ワーストの99敗を喫した。オフに入り、19年本塁打王で今季21本塁打のソレア、今季15本塁打で強打の捕手ダーノー、通算97勝のヘンドリックスらを獲得するなど積極的に補強を進めている。 菊池は19年に西武からマリナーズへ移籍し、21年まで3シーズンを過ごした。22年にブルージェイズへ移籍し、今季途中でアストロズへトレードで移った。これでア・リーグ西地区には、5球団中3球団目の在籍となる。 大谷とは花巻東高校の先輩後輩で、リーグの違いこそあれど、同じロサンゼルスに本拠地を置くチーム同士となるため「フリーウェイシリーズ」を戦うことになる。