《衆院選2024》茨城4区 梶山弘志氏 強固な地盤で圧勝
自民前職の梶山弘志氏が強固な地盤を背景に安定した戦いを展開し、維新新人の武藤博光氏と共産新人の吉田翔氏を退けて9回目の当選を決めた。 前回選挙では次点に7万票以上の大差をつけたが、今回は派閥裏金事件の影響で「党全体に大変厳しい風が吹いている」(梶山氏)と受け止め、危機感を持って選挙戦に臨んだ。 2003年に派閥を抜けてから21年間、無派閥で活動してきたことから、自身は事件と無関係であることを説明し、党の信頼回復に取り組む姿勢を強調した。 各種情勢調査で序盤から優勢が報じられても、強固な後援会や県議、市議らがフル稼働して組織を引き締め、支持拡大を図った。 大票田のひたちなか市を含め選挙区全域で支持を集めた。与野党の各支持層や無党派層にも広く浸透するなど、逆風をはねのけて今回も圧勝した。 【略歴】当選9回元党幹事長代行、経済産業相、地方創生担当相。党県連会長、日本大法学部卒。常陸太田市山下町 ■梶山氏9選「重い一票」 4区の自民前職、梶山弘志氏(69)は常陸太田市山下町の事務所で、支持者ら約350人と開票状況を見守った。自民、公明両党の与党で過半数確保が微妙と伝えられると、険しい表情を浮かべた。それでも午後8時ごろ、当選確実が伝えられると事務所内は大きな拍手と歓声に包まれた。 9回目の当選を受け梶山氏は「戦う前から自民党にとって厳しい選挙戦が予想されたが、思った以上に厳しい選挙だった」と表情を引き締め、「一人一人、一票一票の重みを感じながらしっかり政治に真正面からひたむきに取り組んでいくつもり」と決意を述べた。 梶山氏は短期戦に備え、この3年間の活動を6ページの活動リポートにまとめて配布。逆風下の選挙戦と捉え、出陣式を選挙区内の5市町ごとに開き、実績を訴えるなど、組織を引き締め、票を掘り起こした。
茨城新聞社