原監督は選手たちの能力を把握し、『勝てる采配』をするのが魅力よ【岡田彰布のそらそうよ】
大学日本代表のときはよく食事に行ったよ
あの長嶋さんの監督通算勝利数に並んでいる巨人の原監督[7月9日時点]。その最大の長所は、自分のチームの評価が優れていること。それが名将になりえたゆえんやと思うよ/写真=BBM
編集担当のS君からの電話。「あのー、岡田さんはダブルヘッダーでどんな経験をされていますか?」。唐突な問いだったが、聞けば納得した。雨、雨、雨の日本の空。プロ野球も中止が多くなり、今後、日程がどうなるのか、ホンマ、心配する事態になってきた。 例えば阪神。このままいけば、9月と10月に13連戦という過密日程になるとか。そこでS君が聞いてきたようにダブルヘッダーの可能性もあるのでは。そういうことだ。機構として、ダブルヘッダーは避ける方針とのことで進んでいるようだが、開幕が遅れ、スケジュールがタイトな今シースンだ。場合によれば、ダブルヘッダーも浮上するかもしれない。 もちろん、オレも現役時代、ダブルヘッダーを経験している。当時は当たり前の日程で、土曜日がデーゲーム、日曜日にダブルヘッダーというのがよくあった。オレはあまりいい思い出はない。ダブルヘッダーの2試合とも打ちまくったという記憶がない。あるのはホンマ、疲れる……という思い出だけよ。例えば1試合目で4タコやったとする。ゲームが終わり、ベンチ裏に用意されたおにぎりやバナナを食べて20分後、2試合目が始まる。4タコからの2試合目、これは気が重い。試合と試合の間が短いから、切り替えが難しい。そんな印象しか残っていないわ。 セ・リーグは今シーズン、クライマックスシリーズがない。ということは終盤、V争いに関係なくなったチームが出てくる。そういうチーム同士がゲームをすれば、いわゆる“消化試合”となる。そういうカードで、日程が詰まれば、必然的にダブルヘッダーで……となっても不思議ではない。ただ選手のことを考えれば、ダブルヘッダーは避けてほしいよね。 さて、今週の話題は巨人の原辰徳監督のことだ。監督として通算勝利数が長嶋(長嶋茂雄巨人終身名誉監督)さんに並んだ。そして、長嶋超えを……となった7月8日の阪神戦(甲子園)。オレは解説の仕事が入っていたが、残念ながら雨で中止。この時点で長嶋超えは持ち越しとなった。 まあ、時間の問題で勝ち星を伸ばしていくやろうし、今シーズン中に球団史上最多の川上(川上哲治)さんの記録を更新する。これは間違いないやろね。ホンマ、名将・原辰徳となったわけよ。オレが・・・
本文:2,211文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。
週刊ベースボール