鵜の岬ネット予約、即完売 25年3月分、計372室 茨城県、ネット予約用拡充を検討
全国の公営国民宿舎で宿泊利用率1位を誇る茨城県日立市十王町伊師の「鵜の岬」で導入したネット予約が、好調な滑り出しとなった。来年3月分の受け付けを開始した今月1日、わずか数時間で埋まったことが、県への取材で分かった。県営業企画課は「期待以上の状況」と驚くとともに、ネット予約用の部屋拡充を検討していきたいとしている。 同課によると、全体で58室ある中、2割に当たる12室をネット予約用に確保した。1日午前8時半から受け付けを開始し、3月の31日間分、計372室が午前中に埋まった。予約は鵜の岬のホームページ内の専用ページで、必要な情報を入力する方法をとった。 担当者は好スタートについて、知名度が全国的に高まりつつあることに加え、11月下旬にテレビの情報系番組で鵜の岬が紹介された影響があるとみる。 ネット予約導入は、若年層や家族連れなどにも客層を広げ、さらなる利用促進を図る狙い。現在の利用者は、60代以上のシニア層が中心となっている。 4月分以降は、3月分の成果や課題などを整理して生かす。同課は「依然として好調の電話予約と併用しながら、ネット予約用の部屋拡充を検討していきたい」と話す。年末年始と夏休み期間の予約は当面、はがきによる申し込み・抽選を続けるという。 鵜の岬は2023年度の宿泊利用率が79.8%となり、全国45カ所の公営国民宿舎で1位。1989年度から35年連続でトップとなった。
茨城新聞社