新型コロナ検出から5年 中国武漢で進む世界最大の「自動運転都市」
中国・武漢で肺炎患者から新型コロナウイルスを検出したことが公表されて9日で5年。中国はその武漢を今、「世界最大の自動運転都市」として売り出そうとしている。 【動画】理想郷の「世界松茸第一村」、刺し身は日本に届くのか 武漢ではIT大手の百度(バイドゥ)が運営する「蘿蔔(ルオポー、大根の意)」という自動運転タクシーが400台以上走っている。2023年末で走行可能なエリアは約3千平方キロで、中国メディアは「世界最大」をうたう。 乗ってみると、無人の運転席のハンドルがひとりでに動き、車線変更も難なくこなす。時速60キロで走り、5キロで10.67元(約230円)だった。 地元のタクシー運転手の男性は「政府の補助金が出ているから安いんだ。でものろいから、みんな『バカ大根』と呼んでいるよ」と手厳しい。 昨年7月に歩行者と接触する事故を起こすなど課題もある。それでもビッグデータを集めてAI(人工知能)の学習を進めることで、数年後にはタクシー運転手の脅威になっている可能性もある。(武漢=小早川遥平)
朝日新聞社