名古屋発のインディーゲームがアニメ化、コンテンツ産業に新たな価値創造モデル示す
──原作スタッフはどのあたりまで関わっているのでしょうか。 川勝:プチデポットの各メンバーがもっているグノーシアの世界観や設定について、アニメスタッフに一度レクチャーし、その後継続してシナリオや絵コンテの監修、アニメで許容される内容承認の決断は私がしています。メンバーから、私が一任されているということですね。 また現在、プチデポット4人で制作中の設定資料集も、アニメスタッフには開示をしているので、深い理解のうえで、制作を進めていただいています。
──『グノーシア』はゲームだからこそのストーリーが特徴ですが、その点はどう変更するのでしょうか。特に最後のギミックは気にする人も多いと思います。 川勝: まだ回答する時期ではないので、控えますね。今後のお楽しみということで。 ■クリエイティブを発揮できる環境づくりに尽力している ──4人の小規模なチームの作品がTVアニメ化となると、まとめ役の川勝さんはかなりの働きがあったかと思います。どのようなところに苦労されたのでしょうか。
川勝:苦労はさほどありません。というのもプロジェクト開始前に、プチデポットメンバーとアニメチームでしっかりと制作方針、スタンスを話しあっており、お互いに気持ちのいい関係でスタートすることができたからです。 その後、制作会社のアサインや、脚本家の選定、声優のキャスティングなど、アニメチームを編成するにあたって、私とアニプレックスのプロデューサーで検討を重ねて、さまざまな課題に取り組んでいただける、実績のあるスペシャリストの方々にオファーをし、全員に快諾をいただけました。
原作者としては、グノーシアの世界観を守りつつ、アニメチームが最大限のクリエイティブを発揮できるよう、絶対的な安心感と環境づくりに尽力しています。 最後に、グノーシア世界には、あまたの可能性があり、プレイヤーの数だけグノーシアの宇宙があります。これまであったゲームの宇宙に加えて、今回、新しくアニメの宇宙が生まれます。是非、温かく迎え入れていただき、グノーシア宇宙のひとつとして、応援していただけたら幸せです。お楽しみに!
インタビューは以上となる。はたして名古屋生まれのインディーゲームはTVアニメ化でさらに多くの人を魅了することができるだろうか。
渡邉 卓也 :ゲームライター