10月は年金支給月!「ねんきん定期便」の正しい見方と受給額のチェックポイントとは
35歳・45歳・59歳の人には封書のねんきん定期便が届く
従来のねんきん定期便とは異なり、35歳・45歳・59歳の人には封書のねんきん定期便が届きます。 基本的に確認する内容はハガキ型のねんきん定期便と同じです。 59歳は国民年金保険料を納める最後の1年です。老齢年金は最短で60歳から支給を受けられるため、直前の最終案内として、全期間を確認するためにも封書で送るようにしていると考えられるでしょう。 では、ねんきん定期便で見落としがちなポイントについて、次章で解説します。
ねんきん定期便で見落としがちなポイント
ねんきん定期便でついつい見落としてしまうポイントは、以下の2つが挙げられます。 ・年金の見込額や受給資格期間の数字の勘違い ・公的年金にかかる税金や社会保険料 ねんきん定期便には、これまでの加入実績に応じた年金額や老齢年金の見込額が記載されます。この記載額はすべて「年額」です。月額だと勘違いしてしまうと、1ヶ月で相当な金額を受け取ることになってしまいます。 月あたりどれくらいの年金がもらえるのか知りたい場合は、必ず記載されている見込額の数字を12で割るようにしましょう。 また、受給資格期間についても、数字を勘違いしないよう気をつけましょう。老齢年金を受け取るには、受給資格期間が最低でも「120月」必要です。100月や200月ではないことに注意してください。 加えて、年金にかかる税金についても考慮するようにしましょう。ねんきん定期便に記載されている年金額はあくまで額面のものであり、実際の手取り額は異なる場合があります。 年金からは、以下のような税金や社会保険料が天引きされる場合があります。 〈所得税〉 ・65歳未満:年間の年金受給額が108万超 ・65歳以上:年間の年金受給額が158万超 〈住民税〉 ・以下の条件をすべて満たす場合・65歳以上・老齢もしくは退職を理由に年金を受給・年間の年金受給額が18万円以上 〈国民健康保険料〉 ・以下の条件をすべて満たす場合・後期高齢者医療制度の該当者を除く65歳以上75歳未満・老齢・退職・障害・死亡を理由に年金を受給・年間の年金受給額が18万円以上 〈後期高齢者医療保険料〉 ・以下の条件をすべて満たす場合・75歳以上か後期高齢者医療制度の該当者・老齢・退職・障害・死亡を理由に年金を受給・年間の年金受給額が18万円以上 〈介護保険料〉 ・以下の条件をすべて満たす場合・65歳以上・老齢・退職・障害・死亡を理由に年金を受給・年間の年金受給額が18万円以上 ※国民健康保険料および後期高齢者医療保険料は、介護保険料との合計額が特別徴収対象年金額の2分の1を超える場合は、天引きされない。 実際に受け取れる金額は「ねんきん定期便に記載の金額からいくらか減る」と想定しておくとよいでしょう。