大鉄きかんしゃトーマス号 8日運行開始 2年ぶり大井川本流渡る
大井川鉄道(本社・島田市)は8日、蒸気機関車(SL)「きかんしゃトーマス号」の今季の運転を開始する。6日に関係者を招いたイベントを開き、地元の園児らが一足先に乗車して10周年を迎えた運行を祝った。 今季は運転区間を大井川本線の新金谷―川根温泉笹間渡間に拡大する。2022年9月の台風15号被害による一部区間運休で、23年は新金谷―家山間の運行だった。川根温泉笹間渡までの延伸再開に伴い、およそ2年ぶりにトーマス号が大井川本流を渡る。 同市の新金谷駅で式典が行われ、鈴木肇社長は「記念すべき10周年。新型コロナや自然災害などの苦難を乗り越えられたのも支えてくれた皆さんのおかげ」とあいさつした。園児約100人が早速乗車し、SLの旅を満喫した。 12月25日までの週末を中心に、計105日間運行する。往復乗車に加え、ツアー客の利用を想定した復路の家山駅での降車、復路の家山―新金谷間の乗車の3パターンを用意した。10周年を迎え、車内アナウンスも一新した。 メイン会場の新金谷駅ではレール点検車のウィンストンや特殊消防車のフリンとの記念撮影などが楽しめる。「きかんしゃトビー号」は井川線千頭―奥泉間を走行する。2階建てバスのバルジーの乗車を組み込んだJR浜松駅発着のツアーも初めて企画した。
静岡新聞社