「無形の価値がある」A・ロッド以来の偉業もクリア メッツ野手リンドーアをNY紙が激賞「並外れた守備は差を埋める」
メッツのカリスマ遊撃手が絶好調だ。 現地時間9月3日に本拠地で行われたレッドソックス戦で、メッツのフランシスコ・リンドーアは3回裏に先制2ランホームランを記録。この7-2での快勝を手繰り寄せる一打は、自身キャリア5度目のシーズン30号の節目の一発であり、遊撃手ではアレックス・ロドリゲス(7度)、アーニー・バンクス(5度)に次ぐ史上3人目の快挙となった。 【動画】大谷翔平の「44‐46」を見よ!44号本塁打と46盗塁を決めるシーン シーズン序盤こそ不振に喘いでいた30歳だが、6月以降に復調。守備力が求められる遊撃手をこなしながら、打率.273、30本塁打、OPS.843の好成績マーク。さらに近年のMVP投票において、重要視されている指標「WAR」(打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す数値)も「7.2(fWARリーグ1位)」と高い数値を残している。 まさにMVP級のシーズンを謳歌し、同じくナショナル・リーグで異彩を放ち続ける大谷翔平(ドジャース)との比較も何かと話題になっているリンドーア。その存在価値を地元紙も強調している。日刊紙『New York Post』は「ショウヘイ・オオタニのシーズンと単純に比較されるべきではない」と指摘している。 「MVP候補であるオオタニの打撃は、OPS.994、44本塁打、46盗塁で、リンドーアの数字(それぞれ.843、30本、25盗塁)をはるかに上回っている。しかし、肘の手術から回復中のオオタニがDHとして固定される中、リンドーアの並外れた守備は差を十分に埋めるはずだ。そこを加味して投票者は決めなければならない」 さらに「リンドーアには数字には見えない無形の価値がある」と記す同紙は、メッツの編成本部長を務めるデビッド・スターンズ氏のコメントも紹介している。 「リンドーアがフィールドで何をしているかを数値化するのは簡単だし、本当に素晴らしいことだと思う。ただ、彼の発言と行動の両方がチームに与える影響を数値化するのははるかに難しい。すべて揃っているからこそ、彼は『多大な貢献をしている』と言えるのだと思うよ」 大谷と同様に覚醒を遂げているリンドーア。彼が最終的にどこまで数字を伸ばすかは大いに注目だ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]