[関東]残留決定に溢れた涙…入れ替え戦で腕章託された国士舘大DF畑橋拓輝「最後に一致団結できた」
[11.23 関東大学L1部参入PO 国士舘大 1-1 順天堂大 味の素フィールド西が丘] 【写真】「全然違う」「びびるくらいに…」久保建英の9年前と現在の比較写真に反響 残留を決めるホイッスルが鳴る。入れ替え戦でキャプテンマークを巻いた国士舘大DF畑橋拓輝(4年=三菱養和SCユース/秋田内定)は応援部員のもとへ訪れると、自然と涙が溢れた。「良かったの一言です。ホッとしています」。降格が迫る状況に責任を感じながらも駆け抜けた大学最後の1年、後輩に1部の舞台を残すことができた。 国士舘大は1部を10位で終え、2部3位の順天堂大と入れ替え戦で激突。主将のGK高橋拓輝(4年=仙台育英高)が欠場したため、腕章はディフェンスリーダーで副将の畑橋に託された。結果は1-1の引き分けに終わったが、大会規定により上位リーグの国士舘大が残留を果たした。 「誰がキャプテンとかじゃなかった。4年生は今日が4年間の最後ということで、自分たち同期は楽しいことばっかじゃなくて辛く苦しい時間の方が長かったですけど、メンバーに入っている・入っていないとか関係なく最後に一致団結できた」と畑橋。「みんなが1部に絶対残留すると最後の試合にかけていた。このプレーオフに回ることに決まってから、それ(残留)だけを考えてチームのためにとひとりひとりがやっていたと思う」と立場に関係なく一つの目標に向かって一枚岩となり、笑顔でシーズンを終えることができた。 その中で畑橋は試合終了の瞬間こそ笑顔を見せたが、応援部員のもとへ向かう頃には目に光るものが。「良かった…」と心からの言葉を口にする姿が印象的だった。 「国士舘を引っ張る立場になって、あるときから結果が出なくなった。4年生として、出ている立場としてずっと責任を感じていたんですけど、ここまで長引いちゃったんですけど、来年また後輩たちに1部の舞台を残すことができて本当に良かったです」 この4年間で国士舘大はアミノバイタルカップを2回、総理大臣杯を1回制した。ただ畑橋が先発の座を掴んだのは今季から。最後まで残留争いが続く展開とはなったものの、入れ替え戦を含めた最後の7試合は無敗、総失点はわずかに4とディフェンス面を安定させた。畑橋は「何か変えたということはないですけど、チームとしてバラバラにならないことを特に僕たち最終ラインは考えていた」と振り返り、「試合に出られない時期が多くて4年間苦しかったですけど、やってきたことが最後この結果に出て報われたのかなと思います」と国士舘大での4年間に思いを馳せた。 畑橋は来季からブラウブリッツ秋田でプレーする。「1対1の強さとか、4年間自分自身を鍛え上げることができた」と大学で得た経験をプロの舞台でも発揮する構えだ。