ヤクルト、九回2点差逆転! 武岡がV打、同期・奥川の復活劇から刺激「感じるものがあった」 高津監督も絶賛「非常に価値ある1勝」
勝って締めた!! ヤクルトは16日、オリックス最終戦(京セラ)の九回に2点差を逆転して5-4で勝利。「9番・二塁」で先発した武岡龍世内野手(23)が、九回2死二塁から右翼線へ決勝二塁打を放った。交流戦を9勝7敗2分けの4位で終え、セ・リーグでは中日に並んで5位。高津臣吾監督(55)は「非常に価値ある1勝だった」と選手をたたえた。 【写真】「振って打てなくてもしようがないくらい開き直れて…」ヒーローインタビューを終えたヤクルト・ 武岡龍世とつば九郎 ボルテージが徐々に上がっていき、一気に最高潮に達した。ヤクルトが、九回に2点差を逆転して勝利。諦めない心、切れない集中力を結集させたナインの奮闘に、高津監督は目を細めた。 「向こうのクローザーを打ったわけですから、非常に価値あるイニング、1勝、ゲームだったと思う。足を絡めて、何とかかき混ぜていけたらと思っていたけど、理想通り崩すことができた」 最後の最後に、スワローズらしさが詰まっていた。九回1死。サンタナが左前打を放つと、オスナも三塁内野安打で続き、山田が右前適時打。なおも一、三塁から代打・青木の遊ゴロの間に同点に追いついた。さらに、2死一塁から青木が二盗に成功。9番・武岡が決勝の右翼線適時二塁打を放ち、粘り強い攻撃で白星をつかんだ。 高津監督の起用が、土壇場での逆転劇につながった。高い守備力を誇る山田を「7番・DH」、武岡を「9番・二塁」で先発起用。「タケを使いたかった」と14日のオリックス戦で2安打た武岡を出場させるため、悩んだ末に決断。期待に応えた23歳を「思い切りの良さは素晴らしい。速い球を狙った通り打てたわけだから、評価していい」とたたえた。 ヒーローとなった武岡は「振って打てなくてもしようがないくらい開き直れて(打席に)入ったので、それが積極性につながった」。打席に向かう前、サンタナがベンチから「リラックス」とジェスチャーをし、緊張をほぐしてくれた。14日には同期で同学年の奥川が復活勝利。「感じるものがあった」と刺激にしており、今度〝同期会〟も開催予定だ。 交流戦を勝利で締め、9勝7敗2分け。リーグでは中日と並び、試合がなかった5月20日以来の5位タイに浮上。21日の巨人戦から再開するリーグ戦へ、弾みをつけた。
「粘ってみんなでつないで、最後ひっくり返して勝ったのは非常に大きい。元気に、勇気を持って毎日のゲームに挑んでくれた結果」と高津監督。勢いそのままに、最後まで諦めずにセ界の頂点を目指していく。(赤尾裕希)