「感染した鶏肉や鶏卵が市場に出回ることはない」 島根県で2010年以来の鳥インフルエンザを確認 ニワトリ約40万羽を殺処分 鳥取県は県内の状況を確認し島根へ専門家を派遣するなどの支援を行う方針
日本海テレビ
島根県の担当者 「7羽のニワトリが固まって死亡している旨が県の家畜保健衛生所に通報がございました。毒性の強い『H5亜型』という結果が午前2時に判明したところでございます」 島根県は10月31日の午前4時半ごろから危機管理対策本部会議を開き、島根県大田市の養鶏場で鳥インフルエンザが確認されたと発表しました。島根県によりますと、10月30日の正午すぎ、ニワトリ7羽がケージのなかで死んでいるのが見つかり、県が遺伝子検査を行ったところ病原性が高い「H5亜型」の鳥インフルエンザが検出されました。 島根県は10月31日の午前9時すぎからこの養鶏場で飼育されているニワトリ約40万羽の殺処分を開始し、周辺では、ニワトリや卵などの移動や出荷を制限しています。半径10キロ以内には、ほかの養鶏場はないということです。 島根県 丸山達也 知事 「鳥インフルエンザに感染した鶏肉や鶏卵が市場に出回ることはない。鳥インフルエンザに感染するのではないか、ということを恐れて心配していただく必要はない」 これを受け、午前10時半ごろ、島根県の丸山知事は農林水産省の舞立昇治政務官とオンラインで面談を行い、殺処分を担当する専門家の派遣調整や必要な資材の供給、さらに養鶏場の経営再建に向けた支援を要請しました。一方、舞立政務官も原因究明のための調査チームを派遣するなど協力していく姿勢を見せました。 農林水産省 舞立昇治 政務官 「総理から徹底した防疫を迅速に進めるよう指示を受けているところでございまして、県と国が緊密に連携していくことが大切でございます」 島根県はウイルスに感染し死亡している野鳥がいないか県全域で一斉パトロールを行い、異常がないことを確認しました。国内での鳥インフルエンザの発生は今シーズン4例目。島根県の養鶏場で鳥インフルエンザが確認されたのは2010年以来、14年ぶりです。島根県は11月4日までに殺処分を完了させるとともに、引き続き原因究明や防疫措置に務めていくとしています。 島根県での発生を受け、鳥取県でも急きょ庁内連絡会議が開催され、県内に78ある養鶏場全てで異常は確認されていないことが報告されました。今後、感染対策として、養鶏場に消毒薬を配布するほか、野鳥の監視地点を増やすなどして、防止体制を強化するということです。また、島根県への支援のため、殺処分用の炭酸ガスボンベ75本を送るほか、専門家4人を派遣するということです。 鳥取県 平井伸治 知事 「新潟で発生して島根で発生したということは、この鳥取にもそのウイルスが入り込んでいるというふうに考えて、78の農場の緊張感を持った対策。これをわれわれとしてもフォローアップをしていきたいと思います」 鳥取県は、今後も要請があれば追加支援を行うということです。