「メールしてくれよ…!」いまだに“電話至上主義者”が絶滅しない真の理由とは?
● なぜ「電話してくる人」は迷惑なのか 3つの理由 読者の皆さんにも経験がないだろうか。いまだに大した用でもないのに、電話をかけてくる人がいる。なぜ電話をかけてくるのか。電話は本当に必要なとき以外はやめてほしい。なぜ困るかというと、以下のような理由からだ。 (1)自分の時間への割り込み 電話がかかってくると、それを受ける度に自分の作業を中断しなければならない。作業に集中できなくなり、作業効率が著しく落ちる。自分の時間を自分でコントロールできなくなる。 (2)記録が残らない やりとりした内容の詳細を確認したい場合、メールやチャットのように後から見返すことができないため、指示の取り違えといったミスや、「言った、言わない」をめぐるトラブルが発生しやすくなる(録音しておけばよいという意見はあるが、録音を確認するのはメールの確認より余計に手間がかかる)。 (3)予期せぬストレス 電話の着信を受けること自体にいくばくかではあれ、緊張や不安を感じる。特に不意をつかれる形での予期せぬ電話はストレスの原因となる。 そんなことで、よほどのことがない限り、電話は止めてほしいのだが、それでも電話をかけてくるのには、相手にも相応の理由があるのだろう。すぐに考えられる理由としては以下のようなものがある。
● なぜメールで済む用事なのに あえて電話をかけてくるのか (1)ITリテラシーの問題 電話を好む人々の中には、新しいテクノロジーやプラットフォームへの適応が難しい人もいる。特に高齢者やデジタル技術に不慣れな人々にとって、電話は操作方法からして、より直接的で分かりやすいコミュニケーション手段である。例えば、高齢者が日常的な連絡に電話を使うのはしかたがないだろう。 (2)習慣の問題 ずっと電話を使用してきたため、メールなどの新しい通信手段よりも電話を選ぶことが習慣になっている場合がある。その習慣を変えずにここまで来たので今さら変えられないし、変えるつもりもないのである。昭和は終わっているので、さすがに変わってほしい。 しかしながら、地方にいけば、平均年齢が高く、ITを通じたコミュニケーションになじめない人がマジョリティーとなっており、電話でのやりとりが習慣として残っている地域もある。そういう人にとっては、電話での伝達こそが常識なので、電話を使わない他の地域の人々にとっても電話が当たり前であると思って電話をかけてくる。 (3)コミュニケーション姿勢の問題 メールの場合は、自分のポジションを明確にしてコミュニーションする必要があるが、電話は相手の反応を即座に感じ取ることができ、その反応に応じて話の進め方を変えることが可能だ。ああ言えばこう言う、ではないが、相手の論の筋立てを巧妙にかいくぐり、自分の有利な方向に相手を誘導するために電話を使うのである。 そういう電話をしてくる人はあまり信用できない(と私は思う)が、ビジネス上、NGというわけではないので、いまだに存在している。