<挑む・センバツ2023東邦>創立100年、偉業へ きょう高松商戦 目指せ、歴代最多勝利 /愛知
阪神甲子園球場で開催中の第95回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高野連主催)第7日第2試合(25日午前11時半開始予定)で高松商と対戦する東邦は今年で学校創立100周年を迎える。学校創立から7年後に創部された野球部は甲子園に春夏通算で47回出場。「春の東邦」とも呼ばれ、センバツ優勝回数は全国最多の5回を数える。勝利数は歴代2位となっていて、次戦で中京大中京と並ぶセンバツ最多勝利を狙う。【森田采花】 野球部の創部は前身の東邦商業時代の1930年。東邦と同じく今年100周年を迎える中京商業(現在の中京大中京)は、学校創立と同時に野球部ができており、東邦野球部史には「野球の面だけに限れば、七年の遅れができた。(中略)まったく同じスタートラインから出発した中京商業に対する特別な意識がないと言えばうそになる」という記載が残る。 ライバルからは出遅れた野球部だが、創部からわずか4年後の34年、センバツに初出場。強豪を次々に倒し、初出場初優勝の離れ業をやってのけた。その後も7年連続でセンバツに出場。太平洋戦争前に3回の優勝を果たした。 戦時中は野球をする機会が失われたが、戦後の混乱期も再建に取り組み、59年には再びセンバツの舞台に戻ってきた。 67年、阪口慶三・現大垣日大監督が新監督に就任すると、戦前に続く第2次黄金期に入った。77年には森田泰弘・現総監督らを擁して夏の甲子園で準優勝し、昭和最後の88年センバツも準優勝。89年平成最初のセンバツで4回目の優勝を果たした。そして、2019年のセンバツで優勝し、平成最初と最後の優勝という偉業を成し遂げた。 今大会は19日の鳥取城北(鳥取)との初戦で白星を挙げ、センバツの勝利数は57となった。現在の最多勝利数は野球部創部時代からのライバル中京大中京の58。山田祐輔監督は「創立100周年の記念となるよう勝利をつかみ取りたい」と意気込んでいる。