歯のホワイトニング 薬剤にするか詰めもの・かぶせものか 神経の有無で異なる手法
[沖縄県歯科医師会コラム・歯の長寿学](345) 白い歯は健康で若々しく、清潔なイメージをもたらします。昨今は人前でマスクを外す機会が多くなってきていることも相まって、「歯を白くしたい」という主訴で歯科医院を受診される方が増えているように感じます。 【写真】口腔崩壊状態にある8歳男児の口内 歯を白くする方法は大きく分けて二つで、歯を削らずに薬剤を使って白くする方法と、歯を削ってかぶせものや詰めものをして白くする方法があります。薬剤で白くする場合、対象になるのはかぶせものや詰めものが入っていない部分です。かぶせもの、詰めものは基本的には薬剤で白くはなりません。ホワイトニングの方法は歯の神経の有無で方法が大きく異なります。 神経がない歯であれば、歯の内側に薬剤を入れて白くします(ウォーキングブリーチ)。神経がある歯の場合は、歯の表面に薬剤を塗って白くします。 神経がある歯のホワイトニングは、患者さん自身が家で専用のトレーを用いて行うホームホワイトニングと歯科医院でのオフィスホワイトニングに大別されます。いずれの方法を選択、あるいは併用するかについては、変色の原因と程度、かかる時間と費用などを総合的に判断する必要があります。 最近は、サロンなどでのホワイトニングも流行していますが、歯の表面に汚れがついていたり、虫歯や歯周病があったりする状態でホワイトニングをすると、知覚過敏や歯の痛みが生じる可能性があるため、ホワイトニング前に一度受診することをお勧めします。 歯を削って詰めものやかぶせものをして白くする方法はダメージがありますが、色調だけでなく形態も変えられます。薬剤によるホワイトニングの効果には限界がありますが、歯を削ってかぶせる場合はホワイトニング以上に歯を白くすることも可能です。 このように歯を白くするにはいくつかの方法があり、費用や施術期間、効果の程度はさまざまであるため、気になる方は一度歯科医院でのご相談をお勧めします。(古波蔵翔 やえせデンタルクリニック=八重瀬町)