県警の映像通報システム 「びんずる様」盗難でスピード解決の決め手に 森下舞桜さんが利用呼びかけ
10日は「110番の日」。県警は2023年、通報の段階で現場などを撮影した映像を警察に送る新たな110番通報システムを導入しました。善光寺の「びんずる尊者像」が盗まれた事件は、このシステムによってスピード解決され、県警は積極的に利用してほしいと呼びかけています。
さらしに巻かれた「びんずる尊者像」が引きまわされます。6日、善光寺で行われた無病息災を願う「びんずる廻し」。「びんずる様」は自分の具合の悪いところと同じ部分をなでると治るとされ、信仰を集めてきました。 小学5年の女子児童: 「頭や肩、膝とか。膝はおばあちゃんが悪いから良くなってほしい」
今年も無事行われた「びんずる廻し」ですが、実は2023年4月、男が像を盗み出すという前代未聞の事件が発生しました。 関係者を驚かせましたが、約2時間半後、警察が松本市で盗んだ男と像を発見し、スピード解決となりました。
決め手となったのが2023年、県警が運用を始めた「110番映像通報システム」です。 このシステムは110番した人が現場の様子を撮影、映像を警察に送るもの。通報者は警察からスマートフォンなどに送られてくるURLをクリックし、電話で指示を受けながら映像を送信します。 尊者像が盗まれた時も善光寺の関係者が防犯カメラに写る男を撮影し、警察に送信。画像は各警察署で共有されました。 これが早期発見・逮捕につながったということです。
利用は運用開始から41件。行方不明の高齢者の早期発見につながったケースもあるということです。
10日、安曇野市出身でアイドルグループ「仮面女子」のメンバー森下舞桜さん(21)が県警の1日通信指令課長に任命され、110番映像通報システムを体験しました。 (模擬通報を体験) 1日通信指令課長・森下舞桜さん: 「事件ですか、事故ですか、」 通報者役: 「小学校講師です。不審者がいます。すぐ来てください」
(模擬通報を体験) 1日通信指令課長・森下舞桜さん: 「撮影をクリックして、不審者を撮影してください」「不審者の姿がよく分かります。現場へ向かう警察官を手配します」
1日通信指令課長・森下舞桜さん: 「通報する人は緊急事態で焦っちゃったりとか、言いたいことがいっぱいあるじゃないですか。新しい映像のシステムとかすごく良いシステムだなと思う」 県警通信指令課の担当者: 「被疑者や、車だったりとか特徴が分かりやすいから、すぐに手配をすることができて検挙につながる」 県警は積極的に映像通報システムを利用してほしいと呼びかけています。
長野放送