祝25周年。『スター・ウォーズ エピソード1』の素晴らしかったところ25選
クワイ=ガンとオビ=ワンのフォース・ダッシュ
新三部作、つまり前日譚では、ジェダイの影響力と彼らが権力の頂点に立つ姿を見せることも重要だといえます。さらにいえば、旧三部作においてルーク・スカイウォーカーやダース・ベイダーらが見せられなかった戦い方を見せられることもまた、重要です。 さて、そんな新たな戦い方のひとつとして映画冒頭に、クワイ=ガン・ジンとオビ=ワン・ケノービが通商連合の貨物船内でドロイデカから逃げる際に使うのがフォース・ダッシュです。2人がビデオゲームのキャラクターのようにとんでもない速さで移動するのです。 が、驚くべきは、このフォース・ダッシュシーンが信じられないほど短く、そしてこれ以降に作られたシリーズで二度と使われていないということです。
笑えるほど非効率な修理
スター・ウォーズの世界の技術進化をきちんと捉えるのは少々困難です。ナブーという国家が、宇宙船がブラスター攻撃を受けながら、破壊された箇所の修理にR2-D2のようなアストロメク・ドロイドを派遣する以外の方法がないというのも少し滑稽であり、おそろしくもあります。 たとえば、R2-D2だったら大丈夫だとわかっていますが、集中砲火の下で作業しながら仲間の宇宙船がその砲火で吹き飛ばされていくのを見なければならないわけです。非常に危険な環境下での修理作業の報酬は、パドメからのねぎらいの言葉だけ。 スター・ウォーズとドロイドの人格との関係が混乱を極めたものだとわかります。
ジャー・ジャー・ビンクス
『ファントム・メナス』の後しばらくの間、ジャー・ジャー・ビンクスを突飛で間抜けすぎるキャラクターだとこき下ろすのが流行りました。劇中でジャー・ジャーのそうした面がかなり強調されている一方で、ジャー・ジャーがおもしろいキャラクターであると感じる部分もしばしばあります。 たとえば、ジャー・ジャーがクワイ=ガンやオビ=ワンの無謀さをたびたび皮肉交じりに指摘する様子は魅力的なキャラクター描写といえます。ジャー・ジャーは置かれている状況に対して現実的な人物であり、同時に少々利己的な臆病者でもある、という絶妙なキャラクター設定をコミックリリーフとして配置するのも興味深く感じます。