国学院大対亜大　3回表国学院大1死一、二塁、仲村光は左越え3点本塁打を放つ（撮影・鈴木正人）

＜東都大学野球：国学院大5－3亜大＞◇第2週第3日◇15日◇神宮 　東都大学野球は第2週の未消化試合が行われ、国学院大が亜大に勝利し、2勝1敗で勝ち点を2に伸ばし、優勝へ望みをつないだ。 　1点ビハインドで迎えた3回、同点に追い付き、なおも1死一、二塁。打席に向かう仲村光陽外野手（4年＝尽誠学園）に鳥山泰孝監督（49）が声をかけた。「来たボールに対してしっかりとさばきなさい」。145キロ真っすぐをたたき、勝ち越しの左越え3ラン本塁打。仲村は「監督の言葉通り、力を抜いて来たボールに対してバットを出した結果。最高の結果になった」と、笑顔を見せた。 　投げては4回途中から3番手としてマウンドに上がった飯田真渚斗投手（2年＝明秀学園日立）が5回2／3を3安打1失点と好救援でリードを守り切った。 　逆転優勝へ、1勝も負けられない戦いが続く。仲村はこの緊張感ある状況を「楽しい」と表現した。春は5位で最下位を回避した。「崖っぷちを経験して、本当に息苦しかった。今は久々に上を見て戦えている」と、心境を口にした。2部に落ちたくない、という危機感ではなく、優勝を見つめ、自分たちの野球を徹底する。前日14日朝には、鳥山監督と4年生が集まり「気持ち込めて、思う存分戦おう」と心をひとつにした。仲村は「後輩のために何か残せるものはないのか。それを考えながら野球をやっている。国学院大の歴史を築くためにも」と、力を込めた。4年生のプライドを持って、勝利を重ねていく。 　国学院大は17日に第3週の日大との未消化試合を残しており、勝利すると勝ち点3。さらに第5週の東農大戦に連勝して9勝5敗の勝ち点4となる。首位を走る青学大がもし中大に連敗した場合は8勝5敗となり、国学院大が逆転優勝。さらに、青学大が1勝2敗の場合は、9勝5敗で同率となり、プレーオフとなる。