土砂災害警戒情報 より正確に危険度発表 データ収集範囲を細分化 静岡県と地方気象台、23日から
静岡県と静岡地方気象台は23日午後1時から、土砂災害の危険度が高まった際に発表する「土砂災害警戒情報」の基となるデータの精度を高めて運用する。従来は積算雨量などのデータ収集範囲を約5キロ四方ごとに設定していたが、約1キロ四方に細分化し、現地の災害履歴などを踏まえて発表するため、土砂災害の危険度をより正確に把握することが可能になる。 土砂災害警戒情報は、市町が避難指示を出す目安になっている。2時間先の降雨予測値が、過去の災害の短期降雨指標(1時間積算雨量)と長期降雨指標(土壌雨量指数)に基づき設定した「土砂災害発生基準線(CL)」を超えた場合に発表される。CLは地盤の固さなどによって地域差があるため、県などはCLの細分化に向けて必要なデータを蓄積していた。 土砂災害の恐れがある具体的な場所は、県砂防課ホームページの「県土砂災害警戒情報補足情報システム(静岡県GIS)」で確認できる。画面上の地図を拡大すると、約1キロ四方ごとに区切られていて、危険度は4段階に色分けして表示する。同課の担当者は「現地の状況が詳細に分かるので、市町の避難指示の判断に役立つ」とする一方、「行政の避難指示を待つだけでなく、積極的に防災や気象情報を確認してほしい」と県民に呼びかけた。
静岡新聞社