米天然ガス生産、24年は微減へ 25年は増加見通し=EIA
Scott DiSavino [21日 ロイター] - 米エネルギー情報局(EIA)は、米国の天然ガス生産量が2024年は減少し、25年に増加に転じるとの見通しを発表した。液化天然ガス(LNG)輸出プラントからの需要増加で、記録的な安値に落ち込んでいた価格の上昇が見込まれるという。 24年の生産量は、コロナ禍の20年以来初めて減少する見通し。ヘンリーハブのスポット価格は3月に32年ぶり安値に下落し、その後も低迷を続けている。一部の市場ではマイナス価格が生じ、生産者は需要者にお金を払って余剰なガスを引き取ってもらう状況となっている。 ただ、アナリストの推計によると、輸出需要の増加によって25年のガス価格は前年比で40%超上昇する見通し。 EIAは乾性ガスの生産量について、23年の日量1038億立方フィートから24年は1033億立方フィートに減少するが、来年には1045億立方フィートと再び増加に転じると予想している。 LNGとパイプライン輸出を含むガス総需要は、23年の1099億立方フィートから24年は1112億立方フィート、25年には1130億立方フィートに増加する見込み。 25年に予想される需要増加の大部分はLNG輸出が14%増加することによるもので、発電用ガスなどの国内需要は減少する可能性が高いという。 19年から23年にかけて、米国のLNG輸出量は年平均34%増加しているが、国内のガス使用量は年2%の増加にとどまっている。