「難関国立大」現役合格率ランク 対象は東大、京大など9大学 トップの灘はじめ6校が4割超 ステータス上げる公立・北野
【新・親も知らない今どき入試】 今回は卒業生に占める難関国立大現役合格者の割合を比較した、「難関国立大現役合格率ランク」をお届けする。対象大学は、東大、京大、北海道大、東北大、名古屋大、大阪大、九州大、東京工業大、一橋大の9大学。 【意外と知らない!?】模試全体の60%は「E判定」 2024年度の大学入学共通テスト志願者の内、85・3%が現役だった。このことから分かる通り、近年の大学入試は現役を中心に回っている。それでも、東大や京大を筆頭にした難関国立大に現役合格するのは至難の業。 そんな難関国立大に、当たり前のように現役合格者を出している学校を一覧にしたのが当ランクだ。卒業生の半数以上が現役で進学する1位の灘をはじめ6校が4割超。3割台の学校は、ランク外も含め8校ある。これらの学校に入学できれば、難関国立大への現役進学が高い確率で保証されるということだ。 ランキングを見ていこう。トップの灘は東大(71人)と京大(38人)といった東西の最難関大に多くの現役合格者がいることが特徴で、この2大学が難関現役合格者の大半を占める。 対照的に2位の筑波大附駒場は圧倒的に東大が多く全合格者74人中69人を占めている。筑駒は前年(53・1%)の1位から順位を下げている。偶然、東大合格者が少なかった年だった可能性が高いが、こんな指摘をする塾関係者もいる。 「筑駒を蹴って、海外大学の進学実績が高い私立中に進学したケースが話題になりました。保護者の意識が変わり、東大一択ではなくなっているのでしょう」 海外大学志向がさらに強まると、優秀な生徒が筑駒に集中し難くなるのだろうか。今後の動向に注目したい。 3位の聖光学院の占有率は、10年前(40・2%)と比較しても大きな変化がない安定した学校だが、合格大学の内容が変わっている。現役合格者数を10年前と比較すると、東京工業大が7人から2人、一橋大が12人から5人に減少する一方、東大は57人から86人に増加しているのだ。 「難関国立大の中で比較的入りやすい大学が減り、最難関の東大が増えている点に、進学校としての深化を感じる」(塾関係者)