優勝6度の帝京が復活ののろし 高校サッカー選手権で17大会ぶり白星
第103回全国高校サッカー選手権は28日、東京・国立競技場で開幕し、開会式後に行われた1回戦で15大会ぶり出場の帝京(東京B)が京都橘に2―1で競り勝ち、2回戦に進んだ。 【写真】とんねるず・木梨憲武が母校の17大会ぶりの勝利に歓喜 「ドキドキハラハラやったぜ帝京!!」 優勝6度を誇る帝京が復活ののろしを上げた。2009年度大会以来の出場となる選手権の初戦で京都橘を撃破。選手権の勝利は07年度大会以来17大会ぶりで、OBでもある藤倉監督は「選手よりも私の方が重圧を感じていた」と安堵の表情を浮かべた。 前半5分にCKをラビーニが、高い打点のヘディングシュートをたたき込んで先制する。勝利がみえてきた後半33分に同点とされて暗雲こそ漂った。しかし、2分後に主将の砂押のボール奪取と配球を起点に、途中出場の宮本がゴールを奪って勝ち越した。 藤倉監督が「選手権で会場は国立。ドラマチックになる」と予感した通りの試合展開だった。後半追加タイムに招いたピンチで相手が放ったシュートはバーを直撃。冷や汗の勝利に、ラビーニは「帝京というチームは運を持っている」と笑みをこぼした。 「スタンドに黄色のユニホームを着た方もたくさんいて、帝京の伝統と歴史を感じる1日になった」と感慨に浸った砂押は「さらに強い帝京をみせつける」と意気込む。06~08年度生まれで前回出場時の記憶がない世代が、名門の新たな歴史を紡いでいく。(奥山次郎)