架空大学学長、ミステリーハンター、地域おこし協力隊員…いくつもの顔を持つ女性が真に自任するのは「町の営業マン」 好奇心の赴くままに飛び回るうち仲間が増えて「万博」に結実
■「かお」 初の「阿久根万博」を企画した濱田舞(はまだ・まい)さん 鹿児島県阿久根市内の楽しさを伝える架空の大学「阿久根大学」の学長、阿久根ミステリーハンター、おはよう市主催者。そして市地域おこし協力隊員-。 2023年6月に移住して以来、自称含め多彩な肩書を使い分けながら、次々と新しいイベントを仕掛けてきた。10月19日には阿久根とその周辺の体験型観光を一堂に集めた初の「阿久根万博」を開く。「地元にはこんなに面白い物事があり、面白い人たちがいると知ってほしい」と準備に奔走中だ。 生まれも育ちも埼玉県。歯科医院やパン屋などで働いたが、不惑の年齢を前に「自分の殻を破って成長したい」と、母の出身地・阿久根の協力隊に応募した。子どもの頃、毎年遊びに来た思い出深い土地。気にかけてくれる人も多く、すぐ地域に溶け込んだ。 自らの役割は「営業マン」だと語る。協力隊では体験型観光企画の開発、市のPRを担当。持ち前の人懐こさを発揮して店舗や農水産業の現場に飛び込み、感じた魅力を自分の言葉で発信してきた。「仕事の裏側や、始めたきっかけを聞くのが本当に楽しい」。好奇心の赴くまま飛び回るうちに顔が広がり、仲間を増やしてきた。紡いできた絆が「阿久根万博」に結実したと言えそうだ。
漁港の活気を伝える「おはよう市」、神社や伝説にまつわる場所を紹介する活動も好評だ。愛称は「浜さん」で、吉本新喜劇の人気者にちなみ、SNSで「チャーリー」を名乗る。
南日本新聞 | 鹿児島
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