【楽天好き】楽天イーグルス創設20周年企画:選手から裏方へ。データ部門と選手を繋ぐ「ピッチングコーディネーター」釜田佳直さん
東北楽天ゴールデンイーグルスは、今シーズンで球団創設20周年。この大きな節目を記念して、チームの変遷を知る人々に話を伺います。
シリーズ第2弾は、2022年限りで11年間の現役生活から引退した、元投手の釜田佳直さん。ご存知「釜ちゃん」だ。選手時代は高卒1年目から主力として活躍するも、その後はケガと闘いながら、長く挑戦を続けた苦労の人。その勇姿と不屈の精神は、多くのファンの記憶に残っている。
引退後の2023年シーズンからは、球団のスコアラーとして活躍。同年は主に野手を研究してきたが、今シーズンからは投手専門となり「ピッチングコーディネーター」という立場でチームを支える。現役時代から細かなポイントを探求しながら野球を見ることが好きだったという釜田さん。自身の知見を活かして、データを扱う仕事をしてみたかったという。
ピッチングコーディネーターについて尋ねると、「データ分析をしてチームの投手を専門にサポートします。これまでも同様の仕事をしていた方々はいたけれど、こうした肩書きとともに実践するのは、球団で僕が初めてと聞いています。先人の教えを踏まえて、どうすればより良い結果に繋がるかを、考えながらやっています」と語る。
そもそも、『coordinator』(コーディネーター)とは、異なる分野の活動や人を取りまとめる人材という意味を持つ。聞けば楽天では、データを専門に扱う部署は大半がデータに特化した分野出身の人で構成されているため、元投手である釜田さんがデータ部門と選手との仕事を繋ぐことになる。いわば架け橋のような存在となるようだ。
「データを元に選手に伝える時も、選手側の経験がある僕だからこそ、数字はもちろんですけど、技術面も含めて多面的に話せると思うんです。それこそが僕に求められた役割と考えているので、より深く選手にフィードバックして、みんながいい成績残せるように、という思いで仕事に取り組んでいます」。