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カフェで体験できるシャインカービングの作品

シャインカービングを体験する来店客＝１２日午後、愛知県犬山市橋爪地蔵下、シャインカフェ

シャインカービングのシートの販売コーナーを紹介する田中淳也さん＝同

シャインカービングが体験できるシャインカフェ

店内に展示されているシャインカービングの作品

　着色したソフトビニールを彫刻刀で彫り、ステンドグラスのような絵や模様に仕上げるアート「シャインカービング」を体験、交流できる全国初のカフェ「癒しの彫刻喫茶　シャインカフェ」が、愛知県犬山市橋爪地蔵下の住宅街にオープンした。開店したのは、刃物のまち・岐阜県関市発祥のこのアートを考案したシャインカービングアカデミー（関市旭ケ丘）アカデミー長の田中淳也さん（41）。愛好者の裾野を広げ、愛好者同士が交流できる場を提供するのが狙いだ。 　田中さんは、学童向け彫刻刀の製造で国内トップシェアを誇る義春刃物（関市旭ケ丘）の取締役で将来6代目を継承するが、少子化に危機感を抱き、彫刻刀の需要を掘り起こそうと試行錯誤。さまざまな素材を彫る中で、ウルトラマンの怪獣がきれいに彫れたことからソフトビニールに着目した。光を透過するソフトビニールを彫刻刀で彫る新たなアートを生み出し、シャインカービングと名付けた。 　2018年に下絵を印刷して、線に沿って彫り進めると作品になるシートを商品化。講座の運営や関連商品の販売を手がけるアカデミーを設立して認定制度を作り、現在、全国に100人ほどの講師がいる。 　カフェは、本社工場の販売所だけでなく、交通の利便性のいい立地で、落ち着いて楽しめる場所を提供しようと、名鉄犬山口駅近くの賃貸物件を改修して開店。約40平方メートルの店内には約20席、シートの販売コーナーを設けた。 　コーヒーや軽食とともに、レモンやライムの柄のコースター、バラの絵柄のトレーが彫れる体験メニューを提供する。気軽に楽しんでもらえるよう、専用の彫刻刀やライトといったキットを無料で貸し出し、定期講座も開いている。 　愛好者の友人に誘われて来店したという各務原市の女性は「初めて見たが、絵柄がかわいい」とシャインカービングを体験した。田中さんは「まずはシャインカービングというアートを多くの人に知ってもらい、愛好者同士のコミュニティーの場にしていきたい」と話している。 　営業時間は午前9時～午後5時。定休日は金曜日。