「金利が上がると株価はどうなる?」「円安時・円高時の注目企業は?」…投資を始める前に必ず知っておくべき<金利・為替>と<株式投資>の関係【経済アナリスト森永康平氏が解説】
政策金利が低いほど株価は好調になりやすい
森永:2016年、マイナス金利政策という政策が始まりました。 宮野:金利がマイナス……ですか? 森永:市中銀行が日本銀行にお金を預けると、マイナス金利が発生──つまり、金利を払ってお金を預けることになりました。 竹田:どうしてそんなことをしたんですか? 森永:市中銀行に、日本銀行にお金を預けるより企業に貸し付けたほうがいいと考えさせるためです。緩和策の一種ですね。実際、マイナス金利政策が導入された後は日本企業が潤い、株価が伸びました。 宮野:じゃあ、ずっと緩和を続けましょう! 森永:今現在はマイナス金利政策が続いていますが、将来的に解除される可能性もあります。マイナス金利の解除は金融緩和の終了を予見させ、株式市場が一時的に逆風になる可能性があります。
為替(円高・円安)を目安に投資をするのも手
森永:最後は、為替と株式市場の関係です。為替の変動が企業にどんな影響を与えるかはわかりますか? 竹田:円安だと輸出企業やインバウンド企業が盛り上がって、円高だと輸入企業が盛り上がるんですよね。 宮野:なるほど! じゃあ、この動きを見て投資していけばいいんですね。 森永:その際に見ておきたいのが、想定為替レートです。企業は、事業計画を立てる際、想定される為替レートを事前に予測して業績などを検討しているんです。 宮野:企業が想定したレートから、為替がズレたらどうなるんですか? 森永:輸出企業が想定していたレートより円安が進めば、予定より利益が上がることになります。ただ、為替ヘッジの影響も無視はできないので、為替は参考程度に見るとよいでしょう。 イラスト ©平松慶 森永 康平 株式会社マネネCEO、経済アナリスト ※本記事は『0からわかる!金利&為替超入門』(ソシム)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。
森永 康平