死亡事故も…やりがちな「ながらスマホ」の危険 歩行時の認識範囲は「20分の1」 自転車の重大事故は“過去最多”ペース
日テレNEWS NNN
ついついやりがちな「ながらスマホ」。横浜市では、歩きスマホによると思われる死亡事故も踏切内で発生。ある実験では、歩行中は認識できる視野が著しく狭まることが分かりました。車・自転車での違法な「ながらスマホ」による重大事故は年々増えています。
■街の人に聞く…ながらスマホの場面
藤井貴彦キャスター 「歩くなどしながらスマートフォンを使う『ながらスマホ』。どう考えていますか?」 野口啓代(スポーツクライミング五輪銅・『news zero』木曜パートナー) 「電車の乗り降りなどでも、皆さんスマホを手に持ったままという光景をしょっちゅう見ます。自分でも気づかないうちにやってしまっているかもしれません」 藤井キャスター 「街では3日、こんな声が聞かれました」 ダンサー(22) 「(スマホで)TikTok見て歩いちゃいます」 専門学校生(19) 「乗り換え(情報)とか気温とか友達からの返信とか、いろんなこと(歩きながら)見てます」 大学生(18) 「自転車乗ってスマホ触っている人が、車とぶつかりそうになった(のを見た)」
■歩きスマホでは…視線の動きを検証
藤井キャスター 「自分もついつい…という方もいらっしゃると思いますが、9月29日には(横浜市内で)、歩きスマホによるとみられる、踏切内での死亡事故も起きました。危険な行為です」 小栗泉・日本テレビ解説委員長 「歩いている時の視線の動きを検証した実験の映像があります。スマホを操作していない時は広く全体が見えていますが、歩きスマホになると、歩く速度が遅くなり、視線もスマホに集中していて、周りがほとんど見えていないことが分かります」 「実験を行った愛知工科大学の小塚一宏名誉教授によると、歩く速度は4分の3になり、視覚で認識できる範囲は20分の1になりました」 藤井キャスター 「ヘッドホンやイヤホンをつけていると、さらに情報が遮断されて危ないですね」
■車や自転車の「ながら」で増える事故
小栗委員長 「歩いているだけでもこれだけ危険ですが、車や自転車のながらスマホはそもそも違法行為です。警察庁がまとめた、ながらスマホによる交通死亡・重傷事故の件数を見てみます」 「重大事故は年々増えていて、今年は8月時点で自動車が79件、自転車は22件。特に自転車は、過去最多のペースで増えているといいます」