【一覧表つき】年金ひと月5万円「元とび職の父(81歳)が認知症」国民年金だけで入れる老人ホームを探したい!【ケアマネ回答】
【老人ホーム】施設のタイプ別 費用の目安
ここからは、公的施設と民間施設の費用相場を整理していきます。一覧表を見ると、公的施設の方が、民間施設より比較的安い費用で入居できることがわかります。
経済的な負担が少ない「介護保険施設」がおすすめ
相談者のケースのように「要介護3で認知症がある」「年金がひと月5万円」という方には、公的施設のなかでも「介護保険施設」への入居をおすすめします。 介護保険施設とは、介護保険サービスで利用できる特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院の3施設のこと。 介護保険施設は、認知症の方も入所可能です。また、入所時に前払いする「入居一時金」が必要なく、入所者が負担する費用は、毎月の利用料のみです。おむつ代も利用料に含まれているので、経済的な負担が少なく、民間施設よりも安い費用で利用できます。 さらに、住民税非課税世帯など所得の少ない方に対するさまざまな負担軽減制度が用意されているので、費用面に不安がある方でも入所しやすいという利点があります。
【一覧表で比較】3つの介護保険施設のメリット・デメリット
次に、3つの介護保険施設の特徴を紹介していきます。合わせてメリット・デメリットも見ていきましょう。 ●特別養護老人ホーム(特養) 寝たきりや認知症で日常生活の介助が必要な65歳以上(原則、要介護3以上)が対象。24時間体制で介護サービスが受けられる。 特別養護老人ホームのメリット ・入居一時金が不要。月額費用を安く抑えることができる ・「ついのすみか」として終身利用が可能 ・低所得者に対する「負担軽減制度」が利用できる 特別養護老人ホームのデメリット ・入居希望者が多く、入居までに数年間待機することもある ・医療依存度が高い場合は、入居を断られるケースもある ・入居は、申し込み順ではなく「必要性の高い申込者」から優先される ●介護老人保健施設(老健) 介護老人保健施設(老健)の対象は、病院の退院後などに在宅復帰を目指す65歳以上(要介護1以上)。医療ケアやリハビリを受けることができます。 介護老人保健施設のメリット ・在宅復帰を目指して医療ケアやリハビリが受けられる ・要介護1から入所が可能 ・低所得者に対する「負担軽減制度」が利用できる 介護老人保健施設のデメリット ・入居期間が限定される ・レクリエーションや生活支援サービスが少ない ●介護医療院 介護医療院の対象となるのは、長期療養が必要な65歳以上(要介護1以上)。介護と医療、どちらのサービスも受けることができます。 介護医療院のメリット ・手厚い医療ケアが受けられる ・リハビリが充実している ・ターミナルケアに対応している ・低所得者に対する負担軽減制度が利用できる 介護医療院のデメリット ・費用が高め ・施設の数が少ない ・個室数が少ない