地域課題解決に取り組むワンスラッシュ、西浅井の永原工場跡地で8周年イベント
地域課題解決に取り組む「ONESLASH(ワンスラッシュ)」(長浜市西浅井町)が12月1日、長浜のヤンマー永原工場跡地(長浜市西浅井町)で8周年イベントを開催する。(長浜経済新聞) 【写真】農業体験の様子 同社を経営するのは西浅井町出身の清水広行さん。18歳からスノーボード選手をしていたが、けがを理由に引退した。30歳の頃に地元に戻り、家業の建設業を継ぎながら、2016(平成28)年、西浅井の活性化を目的に同社を設立。翌年には、地元の仲間らと米作りを行う農業プロジェクト「RICE IS COMEDY(ライス・イズ・コメディー)」を始めた。 清水さんは「選手時代は各地を遠征し、米どころといわれる地域の米を食べる機会も多かった。それらと比べても西浅井の米はおいしく、地元の米は武器になると感じた」と振り返り、「それなのに地元に帰ると『わしらの作った米なんて』『この町には何もない』と地元の人たちは言っていた。結果を出すことで地域の人にも前向きになってほしいと地域課題を解決するために活動を始めた」と振り返る。 これまで米作りだけでなく、農業体験、イベント出店、米由来のプラスチック「ライスレジン」の原料の米製造と活用に取り組み、昨年は書籍も出版した。現在は「農業を次世代にもつながる魅力的なものに変えていくこと」を目的に、クラウドファンディング(CF)を30回行い、全国各地の人とコラボしていく企画を立て、11月1日には第1弾「米×マンガ」を始めた。 同イベントでは、11月28日に始まる第2弾「米×映画」のリターンで入場券(5,000円)を購入した人が入場できる招待制の屋内エリアを設ける。会場では、これまでの歩みをまとめたパネル展示やトークイベントを行うほか、DJブースを設け、アフターパーティーも行う。野外エリアは無料で一般も入場でき、卵かけご飯やカレーなどの屋台を出すほか、ストラックアウトや輪投げなど遊び道具を設置し、子どもたちも楽しめる工夫を凝らすという。 清水さんは「これまで異業種を集めて『田植えイベント』を繰り返し行ってきたことで、コミュニティーの真ん中に田んぼを置いても成立することが分かった。大手旅行会社の公式ツアーに採用されるなど、新しいものが生まれるきっかけにもなった」と話し、「今やっているCFでもいろいろな人とコラボすることで新しいものが生まれれば。それを通じて、米作りの見え方、伝わり方が変わっていき、子どもたちが将来、農業に就くことも選択肢の中に入れてくれれば」とも。 開催時間は11時~16時(招待エリアは19時まで)。
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