リーマンショックで〈全財産1,100万円〉をわずか1ヵ月で失った後、4年で復活を遂げた〈億トレーダー〉が徹底している「守りの資金管理」とは
1回で退場するリスクをなくす
もうひとつ肝に銘じてほしいことがあります。たとえば運用資金を10万円にしたとき、たった10万円だからといって、適当にトレードをしないことです。1,000万円を運用しているのと同じくらい本気で向き合うことです。むしろ、10万円を1,000万円に増やそうと、気持ちを奮い立たせるくらいの心づもりがちょうどいいでしょう。そうすると、破産リスクは限りなくゼロに近い状態で、リターンだけに集中して取り組むことができます。このような状態なら、メンタルが崩れることはないでしょう。 私は、1回で退場するリスクをなくすことが守りの資金管理のすべてだと思っています。恥ずかしながら、私はリーマンショックでそのときの全財産1,100万円をわずか1ヵ月で失いました。1,100万円もあれば、まず負けないだろうという考えがあったのです。しかし、1,100万円を口座に入金した時点で、リスクにさらされていたわけです。20代でビギナーだった私には、数万円や数十万円などの少額で、トレードに慣れるべきだったのでしょう。 運用資金が多いほど、なぜか気が大きくなるのが人間です。含み損を数万円抱えたとき、1,100万円あるのだから大した含み損ではない、と考えてしまいました。そうならないよう、少額からスタートするのがおすすめです。仮に10万円でスタートした場合、この10万円を、まず倍にしてみてはいかがでしょうか。次に、それを100万にするのです。 100万円を稼ぐにしても、元手が1,000万円の場合と10万円では、後者のほうがスキルが要求されます。とはいえ、最初から資金を10倍にするのではなく、まずは1万円を稼ぐことを達成してください。それを10回、100回繰り返すと、1万円が10万円に、10万円が100万円になります。スキャルピングで稼ぐとは、小さな利益の積み重ねであるということです。
勝つことが前提ではなく、負けることも考えておく
FXをはじめると、どうしても勝つことばかり考えてしまいます。会社員では達成できないような資産を築くことができるため、本当に夢がある世界だと思います。しかし、それは勝ち続けた場合の話です。もし負けたらどうなるでしょうか。考えると怖くなりますね。リスクとリターンは表裏一体です。リスクだけを減らしてリターンを増やすことは、絶対にできません。 期待値の高いルールで、ガンガン攻めてリターンを求めつつ、一方では、負けも想定しておくことが必要です。スキャルピングなら10連敗や20連敗もあるでしょう。普段なら、10回トレードすれば半分以上は勝てるのに、なぜか勝てない時期があります。こういうときに連戦連勝しかイメージしていないと、メンタルが崩れてしまいます。 トレードは「七転び八起き」です。七転びをしっかり受け入れることで、適切な損切りを淡々とできるようになります。勝つことばかり、負けることばかり考えるのではなく、両方をバランスよく考えることが重要です。 ぶせな FX専業トレーダー
【関連記事】
- 1ドル157円台への急反落は「今年3度目の為替介入」か…いよいよ近づいてきた、投機筋による〈円売り戦略〉終焉の可能性【国際金融アナリストの考察】
- FXの勝敗の9割を左右する!…相場のトレンドの〈見極め力〉を上げるために、必ず頭に入れておきたい〈王道の理論〉【FXで借金完済を果たした敏腕トレーダーが助言】
- 社用車がフェラーリ…税務調査官「社長の趣味ですよね?」→最終的に〈経費計上〉が認められた驚きの理由【税理士の助言】
- 勝てる相場を見極めるコツとは?…カリスマFXトレーダーが「様子見」を推奨する〈4つのタイミング〉
- 株式、投資信託、FX…「投資開始前に勉強したこと」と「その後、実際に活用している知識」とは?【個人投資家への意識調査】