北海道 この夏は記録的な猛暑に? エルニーニョ終息後の夏は高温傾向
エルニーニョ現象終息後は対流圏の気温が上昇
エルニーニョ現象が終息すると、地球全体で対流圏の気温が上昇し、その高い状態が数か月ほど続く傾向があることがわかっています。また、ラニーニャ現象が発生している夏は、日本を含む北半球中緯度の気温が高くなる傾向があります。 そのため、春にエルニーニョ現象が終息すると、気温が全体的に高まる数か月がちょうど夏に当たるため、暑い夏になりやすいのです。また、2010年のように、エルニーニョ現象終息後の高温とラニーニャ現象の発生による高温が重なると、記録的な猛暑となる恐れも出てきます。 今年は春でエルニーニョ現象が終息する可能性がかなり高く、その後は秋にかけて平常な状態が続くか、ラニーニャ現象の発生が予想されています。エルニーニョ・ラニーニャ現象との関連からいうと今年の夏は高温になりやすいといえるでしょう。21日に発表された最新の3か月予報でも、この夏の北海道は気温が平年より高い予想となっています。早い段階から暑さへの対策、警戒が必要な夏になりそうです。
日本気象協会 北海道支社 岡本 肇