【サッカーにVARは本当に必要か】検証(3)誤審ピエロを救う「VARと集中」、ストレス軽減「リクエスト制」、プレミア古豪「提案の意義」
■プレミア1部ウルブスの提案で生き返る「重さ」
プレミアリーグでのウォルバーハンプトン・ワンダラーズの提案が可決されるためには、20のクラブの3分の2、14クラブ以上の賛成が必要だという。その可能性はまずないと言われている。しかし、それを承知で、敢えて「VAR廃止」を提案したこのクラブの志は大とすべきだと思う。 もしかしたら、「FVS」のように1試合2回までの「リクエスト制」にしたら、チームや見る側のストレスは大幅に低減されるかもしれない。映像を見て主審に「あなたの判定はたぶん間違っているから確認して」と伝える「ビデオ・アシスタント・レフェリー」をなくすことで、サッカーの文化における中核的な思想であるレフェリー(主審)の判定の重さが生き返るかもしれない。 VARが正式誕生して6年、ウォルバーハンプトン・ワンダラーズの提案は、ファンを含め、サッカーにかかわるすべての人がVARのあり方を再考し、サッカーという文化のなかでレフェリングというものをどうしていくか、考えるきっかけになったのではないだろうか。
大住良之
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