阪神・大竹 手にした先発の勲章 5回0封で規定投球回初クリア 降雨中断も緩急駆使わずか被安打1
「DeNA1-3阪神」(3日、横浜スタジアム) 強い雨に打たれ、中断を挟みながらも、阪神・大竹耕太郎投手が堂々たるマウンドさばきで最終戦を勝利に導いた。5回1安打無失点で今季11勝目。7年目で自身初の規定投球回(143イニング)に到達し、先発投手としての勲章を手にした。 「好不調がありましたけど。結果的に24試合しっかり投げられたのは、今後に向けてはやっぱり自信にはもちろんなると思う。これが自分にとって頂点ではないですし、当たり前だと思って毎年投げられるようにしていかないといけない」 試合開始前から降り続いていた雨。マウンドはぬかるんでいたが、低めに集め、緩急を使った投球でDeNA打線を手玉に取った。二回の攻撃中には、大粒の雨が降り続き12分の中断。ただ、集中を切らさず、五回までテンポのいい投球でスコアボードに「0」を並べた。 試合前には岡田監督の退任報道が流れた。22年に現役ドラフトで指名された際には「いい選手が取れた」と左腕の獲得を喜んだ指揮官。新天地でのチャンスを与えてくれた早大の大先輩へ「本当にお世話になった。もしかしたら、見てもらえる最後の試合かなというのもあって。いままでの恩を返すような気持ちで投げました」と大竹は感謝の快投で応えた。 移籍1年目の昨季はチーム最多の12勝をマークし、優勝に貢献。2年目も1年間ローテを守り抜き、自身初となる2年連続の2桁勝利を記録するなど、チームにとって欠かせない存在となっている。 まだ戦いは終わらない。次に仲間と目指すのは日本一だ。全員で歓喜の瞬間を迎えるために、最善の準備を行い、短期決戦に挑む。