ボッチャ日本4強 女子砲丸投げ斎藤由希子(福島市)は4位
パリ・パラリンピック第8日の4日、ボッチャのチーム(団体戦、脳性まひBC1/BC2)準々決勝で日本はブラジルをタイブレーク戦の末に下し、準決勝に進んだ。個人戦で銅メダルを獲得した遠藤裕美(38)=福島県ボッチャ協会、福島市=が正確なショットで勝利に貢献した。 日本は第1エンドに1点を先取したが2~5エンドに1点ずつ失い、1―4と劣勢に立たされた。最終第6エンドに3点を奪って土壇場で追い着くと、続くタイブレーク戦も制した。 日本時間の4日未明に行われた1次リーグはチュニジアを11―1、韓国を5―3で破り、A組を1位通過した。3大会連続のメダル獲得を懸け、5日未明に行われる準決勝でインドネシアと戦う。 陸上女子砲丸投げ(上肢障害F46)の斎藤由希子(31)=SMBC日興証券、福島市=は11メートル61で4位だった。最終6投目に最も良い記録を出したが、3位に27センチ及ばずメダルを逃した。
車いすバスケットボール女子の日本は準々決勝で中国と対戦し、50―62で敗れ5~8位決定戦に回った。石川優衣(27)=東京都三鷹市役所、郡山市生まれ=は約5分出場した。 ■女子砲丸投げ 斎藤4位 夢舞台で「楽しくできた」 4日のパリ・パラリンピック陸上女子砲丸投げ(上肢障害F46)で4位となった斎藤由希子(31)=SMBC日興証券、福島市=は、一度は諦めかけた舞台で堂々と戦った。東日本大震災、自身のクラス除外、出産による筋力の低下―。メダルには惜しくも届かなかったが、幾多の困難を乗り越え、たどり着いた世界最高峰の舞台でベストを尽くした。 選手15人による決勝。斎藤は1投目こそ10メートル91と伸び悩んだが回を重ねるごとに記録を伸ばしていった。呼吸を整え臨んだ最終投てきは、この日自身最長の11メートル61。最後まで笑顔を絶やさず投げ抜いた。 生まれつき左肘から先がなかったが「健常者とも勝負できる」と気仙沼中時代に競技を始めた。気仙沼女子高2年時に経験した震災では、津波で自宅は流された。避難所生活の中でも練習に打ち込んだ。仙台大4年時には世界記録12メートル47(当時)を樹立するまでに成長。2017(平成29)年の結婚を機に福島市に住まいを移してからも競技を続けた。