井上ヨシマサ、中学生ユニットで注目も「自分がやるべき音楽で人を振り向かせたい」次第に作曲を意識
【井上ヨシマサ ヒットメーカーの仕事術】 40年分の感謝を込めたアルバムを発表 シンガー・ソングライターとして活動する一方、作編曲家として小泉今日子、少年隊、AKB48などに作品を提供してきた井上ヨシマサが作家活動40周年を迎えた。昭和、平成、令和の3代でチャート1位を獲得している希代のヒットメーカーの軌跡をたどる。(文中敬称略) 主役がステージに登場すると「ヨスス!」コールが起きた。8月18日、東京・池袋で開催された「井上ヨシマサ40周年を祝っちゃおうトーク&ライブ」での一コマだ。 〝ヨスス〟の愛称で親しまれる井上は7月に周年プロジェクトの第1弾として、作品を提供してきたアーティスト10組とのデュエットアルバム「再会 ~Hello Again~」(キング)を発表。イベントはリリース記念で、同作でコラボした植草克秀と松山優太(元JULEPS)、AKB48の村山彩希が駆けつけた。 「今は作家としてやっていないけど周年なので久々に集まってもらいました、みたいな感じじゃなくてよかったです(笑)。ご来場いただいた方はもちろん、ゲスト出演を快諾してくれたお三方にも感謝しています」 今年も2曲でチャートの1位を獲得するなど、第一線で活躍する井上は6歳からピアノを習い、小3でジャズと出合う。 「当時、CMで見たサミー・デイヴィスJr.のスキャットに衝撃を受けて小学生だけのビッグバンドにキーボード奏者として参加しました。猛練習の甲斐あって全国吹奏楽コンクールで優勝。その頃から音楽を一生の仕事にしたいと考えるようになりました」 中学時代に知人の誘いでシンセサイザーのデモンストレーターに。当初は中学生のみのインストバンドとしてデパートの屋上などで演奏していたが、榊原郁恵の「ROBOT」のバックバンドとしてNHKのオーディションを受けた際、近田春夫の目にとまった。 「たまたまその場にいた近田さんが興味を持って、芸能事務所に紹介してくださったことがきっかけでした」 「コスミック・インベンション」と命名された中学生ユニットは1981年にデビュー。直前にYMOの武道館公演の前座を務め、注目される。