強気相場、3年目に突入! 次の1年で「起こりがちなこと」をプロたちが教えてくれた(海外)
カーソン・グループ、ライアン・デトリック氏
カーソン・グループ(Carson Group)のチーフ・マーケット・ストラテジスト、ライアン・デトリック氏は、株式の強気相場はまだ序盤だという。 「いまの強気相場は行き過ぎで、もう終盤だと思う人が多いかもしれないが、そんなことはない。過去を振り返ると、強気相場は平均5年以上続いており、今回はまだ2年と実は始まったばかりだ」と、デトリック氏はBusiness Insiderに語る。 デトリック氏は、株式市場はまだ上がると見ているものの、来年は、S&P500種株価指数のリターンが24%を記録した2023年や、ここまで22%上昇している2024年のようにはならないと予想する。 むしろ、強気相場の3年目の平均リターンは約8%であり、ちょうど株式の平均年率リターン程度だと言う。 「結局のところ、株式市場は来年少なくとも2桁前半の上昇率となるだろう」とデトリック氏は言う。
ベアード、ロス・メイフィールド氏
投資銀行ベアード(Baird)の投資ストラテジスト、ロス・メイフィールド氏は、この上昇相場の3年目では、歴史が示唆するよりも高いリターンを記録するだろうという。強気相場の最初の2年が、過去と比べて期待外れだったからだ。 「今回の強気相場では、最初の2年間が過去の基準から見るといくぶん控えめのため、通常の3年目を大きく上回る余地が十分にある」と、メイフィールド氏はBusiness Insiderに語った。 メイフィールド氏も、平均して強気相場は5年以上続くというデトリック氏の考えに賛同し、上昇余地は十分にあると考えている。 「金利低下環境、増益期待、冴えない投資家心理を踏まえると、今回の強気相場では、3年目のパフォーマンスが通常の3年目を上回っても不思議ではないだろう」
USバンク・アセット・マネジメント、ロブ・ハワース氏
USバンク・アセット・マネジメント(US Bank Asset Management)の投資ストラテジスト、ロブ・ハワース氏は、今回の強気相場では、3年目にS&P500種株価指数がいまより12%高い6480ポイントまで上昇する可能性があるとみている。 同氏の強気の見方を裏付けているのが、株価の押し上げ要因、すなわち利益成長だ。 「市場リターンの重要な将来指標が、利益成長ペースであることに変わりはない。この先、企業利益はまだ堅調だ」 ハワース氏は、S&P500企業の来年の1株当たり利益は、2024年の市場コンセンサスを約13%上回る270ドルと予想する。 「米連邦準備理事会(FRB)の金利引き下げに加えて、ソフトランディング(景気の軟着陸)やノーランディング(無着陸)というシナリオは、来年に入っても企業業績を押し上げ、さらに株式市場は上昇するだろう」 ※本記事は取材対象者の知識と経験に基づいて投資の選定ポイントをまとめたものですが、事例として取り上げたいかなる金融商品の売買をも勧めるものではありません。本記事に記載した情報や意見によって読者に発生した損害や損失については、筆者、発行媒体は一切責任を負いません。投資における最終決定はご自身の判断で行ってください。
Matthew Fox