子ども3人で「4000万円」の家を欲しがる妻。叶えてあげたいけど「年収600万円」では赤字になる? 児童手当なども含め必要額を検証
「マイホーム」に大きな夢を抱いている人は多いことでしょう。多子世帯であれば、なおさら「広い家で子どもを伸び伸びと育てたい」と思うかもしれません。ただ、周知のように子どもには大きなお金がかかります。 本記事では、子どもが3人いる年収600万円世帯が4000万円の住宅ローンを返済していけるのか計算してみたいと思います。
年収600万円の手取り額
まずは、年収600万円の手取り収入を見ていきましょう。手取り額はだいだい年収の75~85%ほどになるので、年収600万円の場合には450万円から510万円となります。 本記事では、子どもが3人いるので所得控除なども多いと考えられるので、手取り額は510万円として計算を進めていきましょう。月々にすると約43万円です。
子ども3人世帯の支出額
次に、4000万円の住宅ローンをはじめとして、生活費や教育費などがいくらかかるのか計算していきましょう。 ■住宅ローンの返済額 住宅ローンはフラット35を利用するものとし、借入額は4000万円、金利は年1.910%(2023年12月時点)、返済期間は35年、ボーナス払いはなしとします。住宅金融支援機構が提供しているローンシミュレーションによると、毎月の返済額は約13万円という結果になりました。 ■生活費にかかるお金 総務省統計局の家計調査によると、2人以上の世帯における消費支出の平均額は約29万円(2022年)となっています。このうち約2万円は住居費なので、次項で住宅ローンをプラスする関係でここでは差し引きましょう。よって生活費は約27万円です。 ■子ども3人の教育費 本記事では「教育費=大学への進学費用」とします。株式会社日本政策金融公庫の調査によると、大学でかかる平均費用は以下のとおりです。 ●入学費用:81万円 ●在学費用:596万円(4年間分) ●自宅外通学者への仕送り:380万円(4年間分) 自宅から通える場合には677万円、1人暮らしをする場合には1057万円となります。これを18歳までに準備するとなると、自宅通学の場合で月3万円、1人暮らしの場合で月5万円積み立てなければなりません。本記事では、子ども3人とも自宅通学になると仮定して月9万円を積み立てるとしましょう。