東大寺のお水取り(3月1日~14日)に合わせて行きたい!隠れた名建築がいっぱいの奈良の建築散歩ガイド
奈良の東大寺で1200年以上も続く、伝統行事「お水取り」。毎年、3月1日(金)~14日(木)に行われます。闇夜に舞い降る火の粉に1年の無病息災と幸せを祈願する行事です。このお水取りに合わせて奈良旅の計画を始めませんか?そこで、奈良エリアにある建築好きなら訪れたい場所をご紹介。おしゃれなカフェや手土産も。さあ、奈良に出かけましょう! 【写真集】春は奈良へ!お水取りに合わせて行きたい建築散歩
「お水取り」とは?
「お水取り」は東大寺の二月堂で行われる「修二会(しゅにえ)」のこと。春を告げる行事として知られています。 「お水取り」の名前の由来は、3月12日の深夜から3月13日の未明にかけて、練行衆と呼ばれる11人の僧侶が神聖な清水「お香水」を汲み、これを須弥壇下の香水壺に蓄えて本尊にお供えすることに由来するそう。 一般の拝観者では見ることができない二月堂の本尊「十一面観音菩薩」に向かい宝号を唱え、荒行によって過去の罪過を懺悔し、併せて天下安穏などを祈願するものです。お水取りの法要を照らす松明も有名。特に3月12日は「籠松明」という長さ8mある大きな松明が灯され、 松明の火の粉を浴び、一年の健康や繁栄を祈願します。
東大寺/奈良市
1998年にユネスコより世界遺産に登録されている「東大寺」。大仏の鋳造が始まった年に建築が始まりました。建築には、畿内はもちろん、全国から運ばれてきた木材が実に2万7000本以上も使用されたといいます。大仏殿はその後、二度焼失し、現在の建物は江戸時代に完成。建物の高さと奥行きは創建当時とほぼ同じですが、幅は創建当時の約3分の2になりました。歴史とともに江戸時代の技術力の高さもチェックしてみましょう。 奈良県奈良市雑司町406-1
興福寺五重塔/奈良市
730年に藤原氏によって創建いれた、華麗な彫刻が施された「興福寺五重塔」。木造塔でありながら、約51mの高さを誇る、奈良のランドマーク的存在です。5回も焼失・再建されており、現存は6代目の塔。国宝に指定されています。奈良公園の池には五重塔が線対称に映し出され、その様子はとても神秘的です。また、夜にライトアップされた五重塔は、暗やみに浮かび上がる圧倒的な姿に。2031年頃まで120年ぶりの大規模修繕工事中です。 奈良県奈良市登大路町48