大人が楽しめる至福のレストラン〈ノセ・サヴォアフェール〉で、魅惑のカウンターフレンチを!
“JIYO”は最初に提供される、身体が温まる季節のスープ。最初に温かいものをということで、滋養にいいスープが提供されている。日本人は味噌汁など、口にお椀を当てて飲むことに慣れているので、優しい木の器が宿す温もりにホッとする。雉(きじ)のコンソメは凝縮された旨味が感じられる俊味だ。
“ブルターニュの青い宝石”は、フランス・ブルターニュの高級食材である活オマールブルーをふんだんに用いたシグネチャーの一品。シェフ自らが目の前でさばく、定番ながらも常に進化を遂げている人気のメニュー。1人あたり半身のオマールブルーを用いて、ソーテルヌの極甘な貴腐ワインを用いたソースを合わせた。上質な青味のあるスイスチャードを合わせ、アマランサスの赤とナスタチウムの緑がアクセント。
“ピジョン アンシエンヌ”は、フランス・ランド産の鳩を用いたメインディッシュ。エトフェ(鬱血)しているので、全身に血がまわり、赤身肉の旨味が非常に深まっている。
100年前のレシピで作られるダックプレスで抽出された鳩の血を用いた濃厚かつフレッシュなソースによって、鳩の胸肉は奥行きのある味わいをもつ。鳩の脚はピスタチオ、パン粉、マスタードを塗ってじっくり焼き上げた。風味と味わいがたっぷりなので、手に取って食べるといい。
ピジョンだけでも大満足なところだが、メインディッシュはもうひとつある。“希少 萩の「見蘭牛」”は、能勢さんが〈シェ松尾 松濤レストラン〉時代から作り続けているトラディショナルフレンチの“十八番”だ。見島牛(みしまぎゅう)の血が半分入った見蘭牛(けんらんぎゅう)のフィレ肉にフォアグラをのせたロッシーニ。フォアグラは口中で優しくとろけ、牛肉は極めてジューシーな味わい。ダブルコンソメも加えた贅沢なマデラ酒のソースで、肉に負けない旨味がある。
デザートの定番は“アラスカ”。クラシックなデザートを、豪快なフランベでショー仕立てにしているので、見どころも満載。